みくだり日記    1999年10月前半
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10月15日(金)
  先月の頭に講習を受けたハードウェア開発ツールの購入稟議がやっと下り、ようやく来週の頭に入手できることになった。本来なら今頃はこれをもうとっくに手に入れてバリバリ設計を進めていなければならないフェーズなのだが、アプリケーションの購入形態の検討や稟議が下りるまでに思いのほか時間がかかり、計画よりも幾分遅れ気味のスケジュールになってしまった。ま、これからガンガン使い倒して挽回するしかないな。
  ところでこのアプリはいわゆるシミュレーションソフトというやつで、こいつをそれなりの動作速度で快適に使用し開発効率を上げるのならば、CPUの演算性能(特に浮動小数点演算の方)やメモリ容量(最低128MB、推奨は256MB以上)、HDDの容量とスピード、2D表示の速いビデオカードなどなど、それなりのレベルのPCシステムが必要となる。現在会社で使っているPC環境はCPUにK6 200MHz、メモリ64MB、HDD容量3.2GBと、オフィスアプリやメール、Webを使うぐらいなら特に不満のないスペックなのだが、如何せんこのシミュレーションソフトを動かすには少々役不足の感は否めない。ということで会社マシンを機能強化するべく、今日は午後からPCのパーツを買いに秋葉原へ行ってきたのであった。
  とまあ勤務時間中に堂々とアキバに行けるという大変オイシイ話だったのだが、開発チームメンバーの各人が現在所有するPCスペックの都合上、実は今回は俺の分の強化パーツ購入は含まれていない。要するに、PC関係に詳しいからという理由で人の分を買いに行っただけの単なるお使いだ。それでも自分の金ではない何十万円分という大金を使っての豪気な買い物を気前良くやっていくと、たまっている物欲が次々と解消されて何とも言えない快感が体をつらぬく。精神衛生上大変よろしいのである。ちなみに俺の分は来月早々に再び買いに来る予定。人の分でこれだけ楽しんじゃうんだから、自分の分になった日には滅茶苦茶張り切っちゃうんだろうな俺ったら。
  それにしても今週は一日休んでただでさえ短いところを、会議やら買い物やらが入ってほとんど自分の仕事が出来なかったな。ま、深く考えないことにして来週がんばろうっと。
10月14日(木)
  本日の一枚。
凶悪紫外線吸収中

  4mile beachにてお昼寝中の私。


10月13日(水)
  旅行休暇が終わり、今日から出勤。物凄く久しぶりに会社に行くような気がしてならない。約一週間ぶりに自分の車を運転してみると、なんだか妙にハンドルがふわふわして気持ちが悪い。そう言えばケアンズでレンタルしていた車がパワーステアリングじゃなくて、やたらとハンドルが重かったからそう感じるのか。これも一種のオーストラリアぼけかもなあ。
  日本とケアンズ間では一時間しか時差がないから別に時差ぼけというわけではないのだけど、やっぱりどうにも体がだるくて今一つやる気が出ない。しかし会社に着いてみると、机の上には配布された書類やらメモやらの山が築かれている。うげっ。たった二日間で何でこんなに、とそれらをかき分けPCを起動するとメーラの受信ボックスには業務メールの嵐。やがて待ちかねたように鳴りつづける電話電話、また電話。一気に現実世界に引き戻される。まあボーっと過ごしているよりも、こうして無理やりにでも忙しくしていたほうがボケた頭のリハビリにはナンボかマシってものだが、それにしたってそうそう急には脳内スイッチが切り替わらないのである。
  一段落してトイレに行った。用を足して鏡を覗くと、こげ茶色の肌を持つ男が一人、そこに立っていた。
10月12日(火)
  まるで夢の中の出来事のようだった今回の旅行も、今日で最終日。昼過ぎにはケアンズ国際空港から飛行機に乗って日本に帰らなければならない。9時半にはピックアップのバスが来るので、それまでボーっと過ごすにはあまりにもったいないので早起きして朝の散歩をする。普段日本にいる時には絶対こんな朝早くに起きようとすら思わないのに、きっちりと目が覚めるのが不思議だ。
  とりあえずホテルを出てヨットやボートが係留してある波止場を歩き、海岸沿いの遊歩道のベンチに腰掛けてボケッと海を見ていると、アポリジニのお婆さんが話し掛けてきた。ケアンズから北へ100kmほどのところにあるクックタウンという街から数年前にやって来たというお婆さんは、最近故郷が懐かしくて少しホームシックになっているという。それにしてもお前は日本なんていう遠い遠い国から来て、ホームシックにならないのか?と聞く。「いや全然。ここに住みたいぐらいだ」と答えると、お婆さんはところどころの歯が欠けた口を大きくあけて笑いながら言った。「ここは海もあり山もあり、食べることには事欠かない、住むには最高なところだ。でもここに住んでみればお前もきっと分かる。故郷の大切さがね」

  お婆さんと話している間に俺達の傍らを、妙に毛並みの良い犬を連れて散歩をする太ったおばさんや汗を滴らせながらジョギングをする若いおねーさん、公園の掃除をするオジさんが俺達を気に留めるということなく通り過ぎていく。俺にとっては知らない土地での知らない朝。見える景色もきこえる音も、吸い込む空気の匂いですら非日常で支配されている。しかしこの人達にとってはごくありふれた日常の、いつも変わらぬ風景なんだろう。そしてこのアポリジニのお婆さんもまた、明日の同じ時間になれば、故郷を想いながらこの海岸線を歩いているに違いない。
  人生のほんの数%の非日常から、大部分の日常が待っている海の向こうの世界へ。俺も帰ろう。


10月11日(月)
  昨日は南、今日は北。ということで、今日は昨日とは反対のケアンズ北側の郊外を車で周ることにした。雲一つない快晴の空の下を、市内からクック・ハイウェイに乗ってひた走る。まずはケアンズにやって来た日本人観光客の99%が訪れるという「ワイルドワールド」へ向かう。
  ここは市内から車で20分ほどのところにあって、オーストラリアに住む固有動物を一堂に集めた動物園だ。ここが観光客に人気なのは、オーストラリアでも数少ないコアラを抱っこさせてくれるサービスを提供しているところだからだろう。到着後さっそくコアラ舎に行って、コアラと記念撮影。朝っぱらで機嫌が悪いのか、はたまた記念撮影の撮りすぎで疲れているか知らないが、ぐったりとやる気のなさげに体にしがみつかれる。せっかく遠くから来たんだからもうちょっと愛想のいい表情をしてみても良いような気がするけど、夜行性動物のコアラにしてみればこんな真昼間に叩き起こされてマスコット状態をやらされるのはいい迷惑なんだろうな。すまんコアラ。許せコアラよ。でもたまには笑ってみろよ。

  園内に放し飼いになっているカンガルーとワラビーと和んだり、カエルのレースやクロコダイルの餌付けショーを見物した後、エメラルドグリーンとコバルトブルーに輝く海とどこまでも続く海岸線を縫うように走って、ワイルドワールドから更に北にあるリゾート地のポートダグラスへ向かった。ここはシェラトンミラージュをはじめとした高級ホテルが建ち並ぶケアンズ郊外でも(というよりオーストラリア内でも)有数のリゾート地で、街並みはこじんまりとしていながらも街ゆく人たちもケアンズとは一味違ってどことなく金持ちっぽいオーラが漂っている。
  メインストリートのレストランで昼飯を食べて、ビーチで海水浴を楽しむことにした。このビーチは「4マイル・ビーチ」と言って、ポートダグラスから4マイルの長さの白い砂浜が続く美しい海岸だ。確かにビーチに出てみると視界の遥か向こうまで砂浜が続いていて、これぞ正に4マイル。看板に偽りなしという感じだ。ビーチでは泳いでいる人はほとんでおらず、がらがらの砂浜に適当に寝そべって日光浴をしながら本を読んだりボーっと水平線の向こうを眺めたりと、実にのんびりと過ごしている。俺達もそれに倣い、砂浜に寝転がって日光浴開始。

  ジリジリと体を焼く太陽光線はメラニン色素を刺激するUV成分をたっぷりと含み、その太陽に向かって上を見上げると雲一つ無い青い空。地球の湾曲に合わせてかすかにカーブしている水平線にはグリーンエメラルドの海。横を向けばかすかな向こうまで延々と続がる白い砂浜。
  このまま溶けてなくなって、そしてこの砂浜の砂粒になりたい。


10月10日(日)
  昨日に引き続いて空は快晴。気温もぐんぐん上がって、南国ここに極まれりというところだ。昨日ナイトマーケットにいた日本人店員からケアンズ内陸もワイルドな自然が一杯で面白いとの情報を仕入れ、今日はレンタカーを借りてドライブすることにした。ちなみに街のレンタカー屋で車(ダイハツのシャレード)を借りて、一日A$50(\3,800)也。四人でシェアすればいくらもかからない計算だ。
  ところで内陸へドライブといってもこれと言って特に目的はないのだが、ケアンズから一山越えて100kmほどのところにあるアサートン(Atherton)という街に、この街の特産物である水晶や鉱産物の鉱山を模擬した「クリスタル・ケーブ」というところがあるというので、とりあえずそこを目指して出発した。

  まずは市内を抜け、のどかな田園地帯が延々と続くブルースハイウェイを20kmほど南下して、ティーハウス(Teahause)という小さな街で右折し山道に入る。まるで軽井沢か八ヶ岳周辺かという風情のクネクネとした登山道を登り切ると、バーリン湖(Lake Barrine)にたどり着く。もし日本にこんな湖があったら、周囲には土産物屋や飲食店がやかましく建ち並んで一大観光地にでもなりそうなものだが、深い森の中にただ水をたたえるだけのこの湖は喧騒とは無縁の静けさと佇まいだ。湖の周りや林の中をしばし散策。
  バーリン湖から更に内陸に向かって車を走らせると、テーブルランド(Tableland)という一帯に差しかかる。この辺りは見渡す限りの丘陵に広がるどでかい牧場とその周りにポツポツと小さな集落がある他は、そこから一歩外れるとうっそうと茂る密林が点在し、正に緑一色に満ち満ちている。道すがらの集落にあったレストランで昼食をとって、目指すアサートンまで更に進む。アサートンはケアンズや日本の感覚でいくと基本的に超が付くほどド田舎ののどかな街だが、ここら辺りではそれなりに大きな街で目抜き通りには商店が並んでいる。その一角に「クリスタル・ケーブ」はあった。さっそく入場料(A$10)を払い、河口浩探検隊を彷彿とさせるカンデラ付きのヘルメットを被って薄暗い中に入ると……。おおこれは。岩に埋まる水晶がカンデラの明かりに照らされて怪しく輝き、確かにそこはまるで鉱山みたいな雰囲気だ。だがしかし、その岩肌を触ってみると、全部プラスチックで出来たハリボテ。なんだよそれ。まさかオーストラリアにこんなパチもんまがいのところがあるとはなあ。
  ま、これもひとつのオーストラリアってことなんだろうけどさ。でもなあ。佐渡の金山博物館じゃないんだから。


10月09日(土)
  朝起きると昨日とは打って変わって突き抜けるような青空が広がる素晴らしく良い天気だ。まぶしい太陽の光がケアンズに戻ってきた。そうそう。これだよこれ。南国はこうでなくっちゃ。昨日の曇り空なんか、これですっぱり水に流して許してあげよう。
  今日は一日かけてグレートバリアリーフへのシュノーケリング・ツアーだ。ホテルからピックアップのバスに乗って船着場に到着(歩いても二、三分で着く)後、チェックインして大型カタマラン(双胴船)に乗船。ほどなく船は出港し、まずはケアンズから26km沖合いにあるフィッツロイ島へ向けて海原をかっ飛ばして行くのだが、強風のため海面には大きな白波が巻き立っており、その波を乗り越えるごとに船体が上下左右に、まるでジェットコースターのように猛烈に揺れる。しばらくすると、キャビンにはスタッフが配っている紙袋を手にし、死にそうな顔で横たわる人達が続出。こういう時にこそ「鉄の三半規管」を親から授かったことに感謝すべきだろう。
  ケアンズから50分ほどでフィッツロイ島に到着。島内を30分ほど散策した後、本日のメインイベントであるモアリーフへ出発した。外洋に出るにしたがって波風が更に強まり、船はますます揺れる。船酔いして空ろな目を空中に漂わせる人達は、リーフに着いてもろくに遊ぶことなんか出来ないんじゃないだろうか。船も船で、波が強いんだからもう少しゆっくり走ればいいものを、全然手加減する素振りすらなく、ひたすら波を砕いて爆走していく。
  モアリーフに着いたら、シュノーケルと足ひれをつけてさっそくシュノーケリングの開始だ。水の中に飛びこむと、そこは海洋生物達の楽園だ。赤青黄色と原色系色とりどりの巨大なテーブル珊瑚や、ばっくりと口を開けたシャコ貝、色も形も大きさも様々な魚が群れている様は、浦島太郎が亀にだまされてついて行った竜宮城だってこれほどのものではないだろう。すこし水は冷たいが、そんなことも忘れてしまうぐらいに水面を漂い続ける俺。この素晴らしい海の中をあの魚のように自由に泳ぐことは出来ないが、せめてクラゲぐらいにはなれたと思う。

  夜はケアンズ駅近くのレバノン風石焼ステーキ屋で300gの特大ステーキを食う。食べても食べても減らない肉の塊を胃袋にようやく押し込んで、いやあ満腹満腹とくつろいでいるとベリーダンスのショーが始まった。おおっ、さすが中近東系の店、と見物。すると踊っていたオバチャンダンサーに突然指名され、一緒にベリーダンスを踊る羽目に。まともに踊れやしないが、必死に腰を振ったから腹の中で食べた肉が程良くシェイクされたかも。


10月08日(金)
  成田から約七時間のフライトの後にケアンズ国際空港に到着した。現地時間は朝の四時半。まだ外は真っ暗だ。入国審査、税関をすんなり通って、晴れて約七年ぶりにオーストラリアの地を踏みしめる。ほんのりと生暖かく、そしてどこかフルーツの香りがする、懐かしい南の大陸の風が身を包む。空港のロビーで現地旅行会社のピックアップを待っていると、白々と夜が明けてきた。……ベタ曇。おいおいなんで?青い空と輝く太陽はどこに行ってしまったんだ?やって来たガイドに話を聞くと今年のケアンズは少し異常気象気味で、例年なら乾季のこの時期、連日晴れ晴れ晴れのオンパレードのはずなのに、まるで雨季のごとく毎日のように雨が降っているそうだ。なんだよそれ。詐欺じゃないのかケアンズよ。うーむ、なんだか嫌な予感がする。

  ホテルにチェックインして一休みしてから、さっそく表に出る。どんよりと鈍い雲が広がる空から時折スコールのように通り雨がぱらつく中を、とりあえずどこ行くということなく海沿いのメインストリートをプラプラと歩いてみる。車通りを抜けて遊歩道に出ると、ちょうど干潮で海は干潟のように干上がっていて浅瀬の中を鳥の群れが点在していた。ひときわ大きくて目立つ白い鳥はペリカン。ピンク色のでっかい洗濯バサミみたいな口を開けて海水を美味そうに飲みこんでいるのは、餌でも濾してるのだろうか。なんだかのんびりした風景だよなあ。俺も今度生まれてくるときは是非とも君達の仲間になりたいものだよ。

  今日は取りたてて予定がないので、ひたすら街中をふらつくことにした。と言っても街の中心部は端から端まで歩いても十五分ほどで渡りきってしまうぐらいの狭い街だ。歩き疲れるとそこかしこにあるカフェで休憩。巨大なマグカップに入ったカプチーノがやたらと美味いんだな。味付け的にはちょっと甘目だけど。
  日が暮れたのでナイトマーケットへ行ってみた。七年前に来たときは、まるで昔の原宿のテント村みたいに野原にテントやプレハブの即席店舗が軒を並べているだけだったのに、今や屋根付きの大きな建物に変貌してした。相変わらず小さな土産物屋がゴチャッと入っているのには大して違いはないけど、雰囲気が随分モダンになってしまっていてちょっとびっくり。まあ俺は特に買うものはないが、見ているだけでも楽しい。

  明日は一日グレートバリアリーフにある、フィッツロイ島とモアリーフへのシュノーケリング・ツアーだ。お魚になる私。


10月07日(木)
  本来なら今日は午前中出勤して雑務をこなした後、午後半休を取って成田に向かうつもりだったのだが、午後一で会社の健康診断が入ってしまったためちょいと足止め。なにも年に一度の行事がよりにもよってこの日にバッティングしなくてもいいのに、ま、これも星の定めとあきらめて運命に従おう。終了後家に取って返し、今日の準備に命を賭けたと言うかみさんと合流して、JR総武線で成田空港第二ターミナルへ向かう。ところが途中、人身事故があったとかで電車がストップ。ほどなく動き出して予定時刻より数分遅れた程度で、まあ俺達は態勢に影響はなかったのだが、同行者は俺達より少し遅れて東京駅から成田エクスプレスでやって来るという。影響が心配だ。成田に着いて待ち合わせ場所でうだうだしていると、待てど暮らせど同行者がやって来ない。案の定事故の影響で三十分ほど遅れで同行者到着。まあ飛行機の時間には十分余裕を見て待ち合わせしているから、これくらいはどうってことはないんだけど、ちょっと焦った。

  そんなわけで、これからケアンズ行きJAL0767便に搭乗するところだ。とにかく腹が減った。機内食は何かな。


10月06日(水)
  かみさんが実家に電話したので、ついでにまゆちゃんに替わってもらったところ、電話口に出て開口一番「おーすとらりあに行くんだってね」と先制攻撃を受けた。多分オーストラリアがどこだか分かっていないような気がするが、そうだよ、お土産買ってくるからね、と答えると「バンディクーのぬいぐるみが欲しい」とまゆちゃん。まゆちゃんは最近PlayStationの「クラッシュバンディクー」というソフトに凝っているらしく、中でもゲームの主人公クラッシュ君に大変御執心なんだそうだ。このクラッシュというのがオーストラリアのタスマニアに住む(と言われる)有袋類、バンディクーがモデルになっているのだ。うーん、バンディクーねえ…。あるかどうか分からないけど一応探してみるよ。で、もしなかったらコアラかカンガルーのぬいぐるみでもいい?と聞くと、「えーっ、でもー、バンディクー…」。はいはい。探しますよ探させていただきますよ。最悪の場合はウォンバットになるかもしれないけどね。

  ということで、いよいよオーストラリアだ。現地からWebサイト更新をすべく、アクセスポイントのチェックやPC周辺機器の準備はすべて終わった。だがしかし、肝心の荷造りがまだ全然出来ていない。おいおい大丈夫なのかよ、とかみさんに聞くと、「勝負は明日」だそうで。明日出発なんですけど。


10月05日(火)
  アイドルグループのSPEEDが来年三月一杯で解散するそうで。そんなわざわざ辞めることを宣言したり、解散の期限なんか決めたりしないで、辞めたいんだったら今すぐ解散すればいいのにと思うんだけど、素人には窺い知れないしがらみがあるのだろうか。とは言ったものの、別にSPEED自体が解散しようがみんなそれぞれソロで頑張っていきます!、だろうが俺の生活に与える影響は何一つない。のだが、心配なのは同じレコードレーベル(トイズファクトリー)に所属しているデス・メタル・バンドの行く末か。ま、SPEEDがいなくなってもミスチルが稼いでくれるから大丈夫だとは思われるが、制作費削減で大量首切りの憂き目に遭わないかと北欧地方では戦々恐々だったりして。

  火星探査機「マーズ・クライメート・オービター」が火星周回軌道に乗るのに失敗し、火星大気に突入して燃え尽きてしまったのは、探査機を制御する二つのチームが「キロメートル」と「マイル」の二種類の単位を混在して使用していたためだとする調査結果をNASAが発表した。原因が分かってみると天下のNASAにしてはあまりに情けない失敗だったわけだが、だいたいマイルはもちろんのこと、他にもフィートとかインチとかオンスやらというわけの分からん単位を普段から使っているからイザという時にこういうことになるのだアメリカ人よ。君達はまずSI単位系を使うことを覚えなさい。いやあマイルぜとかほざく前に。


10月04日(月)
  例のアブク銭を使い、昨日近所の総合電気屋で「Windows98 Second Edition(以下Win98SE)」を買ってきて帰宅後早速インストールを開始したのだが、セットアップ途中で何故かハングアップしてしまうという現象に見舞われた。一旦リセットしてWindowsをSafeモードで立ち上げごちゃごちゃ調べているうちに、どうもマザーボード上のチップセットにあてているドライバ・パッチが悪さをしていることが分かった。とりあえずWin98SEをセットアップ途中でアンインストールして元のWindows95(Win95)にシステムを戻し、ネットに接続してチップセットのWebサイトから最新のドライバをダウンロード。パッチをあて直して再度インストールを行ったところ、今度は無事に成功した。ということで紆余曲折はあったものの、見事我が家のメインPCはWin98SEマシンとして生まれ変わったのだった。

で、せっかく安定に動作しているWin95から、冒険をおかしてまでわざわざOSをWin98SEに入れ替えたのは、Win98SEでの新機能「インターネット接続共有」を試してみたかったからだ。詳しい説明は省くが、このインターネット接続共有とは、電話回線などでインターネットに接続しているPCをネットワークハブ代わりに使って、そのPCにネットワーク接続している他のPCも同時にインターネットに接続できるというありがたい機能である。これさえあればテレホーダイタイム中にどっちがPCを使うかで夫婦喧嘩(大抵俺が負ける)にならなくて済むという、家庭内輻輳解消機能でもあるわけだ。早速ノートPC(VAIO)を使って試してみると、こちらはあっさりと一発で動いてくれた。

というわけで、この文章は家庭内LANで接続されたVAIOで書き、メインマシンを介してアップロードしたのだ。 うむうむ、なかなか快適じゃあないですか。


10月03日(日)
  ああああ。メインPC絶不調につき一回休み。どうもすいません。

10月02日(土)
  なんで10月なのにこんなに暑いのだろうか。もう少し涼しくなってもらわないと、常夏のケアンズに行った時に有り難味がない。

  今日は久しぶりに休日出勤。表向きには来週末のオーストラリア対策と言えようか。まあ仮にそれがなかったとしても、ゴチャゴチャとやることがいっぱいあるから休出しなければならないのには変わりはなかっただろうな。それにしても休日出勤は生産性が上がる。余計な電話はかかってこないし雑談も会議もないから、仕事がはかどること甚だし。いつもこうならいいのに。

  例の東海村の事故。ほぼ一日中臨界反応状態にあったことから、もしかしたら大量の放射性物質が撒き散らされた可能性もあるかも、と危惧していたのだが、今のところは報道を見てる限りそれは杞憂に終わりそうだ。ただ事故現場に近い土壌などから自然界には存在しない放射性物質(ナトリウム24)が検出されたことが明らかになったようで、量の大小はあるにせよ不安が完全に消えたわけではない。とにもかくにも事態は収束に向かいつつあるようではあるが、こうした定量的なデータや正確な事後情報は、嘘をついたり事実を隠蔽したり誰かをかばったりすることなくきちんと全てを公表してくれることを願う。いつぞやの動燃事故の時に懲りてるだろうから大丈夫だとは思うけど、と信じていいんだな?


10月01日(金)
  東海村の放射能(線)漏れ事故は昨晩未明から始まった、容器を覆っている冷却水を取り除く作業によって臨界反応が消滅し、とりあえずは最悪の事態にだけは陥らなくて済みそうだ。それにしても核燃料加工施設のような安全上重要な施設が、原研の直接管理外の民間に委託した業者だったとは知らなかった。こんな調子じゃいくら「原発は安全」と叫んでみても、原子力発電サイクル上の他の施設がこんなにお粗末な運営だったら全然説得力がない。漏斗でウラン水溶液を容器に継ぎ足したってんだから、本当に恐ろしいことだ。
  今日は丸の内の某ホテルで俺を雇用している会社の創業60周年記念パーティー。きっとくだらない式典になることは事前から分かっていたので本当は行きたくなかったのだが、当然ながら社員は全員出席が義務。出席しない場合は有給休暇あるいは欠勤扱いになってしまう。なので、しぶしぶ嫌々出席。
  ところがこんな俺を驚天させる出来事があった。それはパーティーのアトラクションとして催されたミニコンサートにやってきたゲストなのだが、それが旦那、なんとあの松田聖子ですぜ。うおおおおスゲエぜうちの会社もやる時はやるもんじゃねえかあっ! と思ったら、それは松田聖子ではなくてそっくりさんの神田聖子であった。なんだよそれ。それって物まねタレントじゃん。思いっきりパチモンじゃん。
  パーティは二時で終了。夕方からかみさんとその友人と銀座で待ち合わせして飯を食うことになっていたのだけど、それまであまりにも時間があり過ぎるため、本屋に行ってその後映画でも見て暇をつぶそうと、とりあえず新宿に移動。紀伊国屋書店にていくつかの理工学書と新刊を入手し、何か適当な映画がやっていないか歌舞伎町の映画館街に行ってみる。しかしどれもこれも現在上映の途中ばかりで実に中途半端。仕方がないので数年ぶりにパチンコをやってみた。まあ軽く時間潰し程度に遊べたらいいやぐらいの軽い気持ちでふらっと入って打ち始めたのだが、席に座って打ち始めてからものの一分も経たないうちに、いきなり大当たりしてしまった。その後も出るわ出るわで結局約四万円の大勝ち。いやあ全然そんな気はなかったのになあ。こういうのを無欲の勝利と言うのだろうか。
  ま、どうせアブク銭。思いっきりくだらないことに使おうそうしよう。


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