みくだり日記    2000年03月前半
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03月15日(水)
  今日は人妻四人と飲み会である。なので、今日は何ヶ月ぶりかの実に久しぶりに定時に会社を出て、都内ヘ向かう。場所は六本木。しかし六本木なんて行くのは何年ぶりだろうか。って、そう何度も行ったことはないのだが。

  一旦帰宅して駐車場に車をとめて、最寄駅から私鉄に乗り、ターミナル駅でJRに乗り換えようとホームに上がると、通勤ラッシュの時間の割りに心なしか人が少ないような気がする。まあ上り方面だしこんなものと言えばこんなもんかと、別段気にも留めずに電車の到着を待つ。が、ダイヤの時刻をとっくに過ぎても、待てど暮らせどやってこない上り電車。なんだよ、なにがどうしたの、と待つことさらに。するとやおら構内放送が入り、人身事故で上下線ともストップしているとのこと。おいおい、そういうことは早く言ってくれよJR。
  それにしてもまたかよ。やたらと人身事故の多い路線だよなあ。「電車、かなりまいっておりますー」って歌っちゃうぞ。

  そんなこんなで六本木に到着して人妻たちと合流。夜は深く、静かに更けていくのである。
  くどいようですが、人妻ったってうちのかみさんとその友人ですがな。


03月14日(火)
  しかしホントに毎回思うのだが、あのマラソン出場選手選考ってどうにかならんもんか。どうせどう選んだってグダグダ言われるに決まってるんだから、いっそのこと余計なことは考えずに思考停止して一発勝負で決めちゃえば後腐れないのに。それにしても昨日の記者会見で一番笑わせてもらったのは、日本陸連のオジサンがポロっと漏らしたこの一言だろう。
  「マラソンは、やはり勝ち負けが勝負ですから」
  そりゃあお偉いさんが何人も集まってせっかく何時間もかけて人選したのに、あれだけボロカスに言われれば頭痛も痛いでしょうなあ。

  俺はここ七、八年ほど無事故(もらい事故で全損はやったが)無違反なので、交通法規・制度上は優良運転者の立場であり、したがってとっくにゴールド免許証保持者になっているはずなのだが、実はその権利があった三年前の更新時についうっかり免許更新を忘れてしまうという大失態をやらかしてしまっていたのだった。もちろんすぐに気付いて更新手続きを行ったのだが、時既に遅し。期日までに(つまり更新年の誕生日までに)更新を怠ると一時失効扱いとなり、そうするとせっかく築き上げた無事故・無違反記録によるゴールド免許証取得の権利もフイになってしまうのである。

  ま、ゴールド免許証だからって要は免許証に金色の筋が入っているだけで、例えば駐禁を見逃してくれるとかスピード違反で捕まっても二回までは無罪放免とか、そうした特別何かいいことがあるということ全くないのだが、とまれ最大のメリットは、五年有効(普通の免許証は三年有効)という点であろう。だって面倒くさいもの、こんなのいちいち更新するの。忙しい最中に会社を半休でもして、わざわざ警察署や運転免許試験場にまで足を運んで、挙句に出来上がりはペラペラのプラスチックカード一枚。本音を言えば五年に一度どころか十年に一度だって面倒くさいところだが、それでも三年にくらべれば五年の方がまだナンボかマシである。比較の問題だけど。
  ということで、今日は普段より一時間ほど早く起きて、近所の警察署へ運転免許の書き換え申請に出向いた。申請書に必要事項を記入して、事前に撮っておいた写真を添付して窓口に提出すれば、これで俺も晴れてゴールド免許証保持者の仲間入りである。ああ畜生眠いしだるいし面倒くさい。まあこれもあとちょっとの辛抱だ。免許証さえもらっちまえば、あとは野となれ山となれ。この忌々しい免許更新にまつわる様々事も、とりあえず五年後までおさらばだ。

  で、えっとなになに。講習会の日取り?四月の二十六日にまた来いだと?なんだよ、また早起きして警察所まで来なきゃならないの?しかも新しい免許証はその時渡すから必ず来い?マジっすか?頼む。金を倍払ってもいいから免許証を一生有効にして。お願い。


03月13日(月)
  今日は昼過ぎから夜の七時まで、外注業者を交えて延々と打ち合わせ。俺を雇用する会社は人里離れた非常に交通の便が悪いところにあるからか、この手の業者がわざわざやって来る場合、滅多にない機会だからと異常に張り切っちゃうことが多い。そりゃまあ遠路はるばるやって来ることだし、どうせならあれもこれもと頑張る気持ちはわからんでもないけれども、ものには限度っていうものがあるのだ。だいたい俺の腹時計は夕方六時がリミットタイムなのである。それ以降の時間に飲まず食わずで仕事なんかしても、脳に栄養素が回らないから全然身に入らないのだよ。知らんか。そんな俺の都合なんか。

  明日は朝一番から警察に出頭である。実は一月ほど前から出頭要請の勧告を受けていたのだが、いままでどうにか逃れてきたのだった。しかし、ついに二進も三進もどうにもならないところまで追い詰められてしまった。ついに来たかこの日が。ううむ、仕方がない。俺も漢(おとこ)だ。こうなったら逃げも隠れもせん。堂々とお縄を頂戴に上がろうではないか。

  って、いやまあ免許の書き換えなんですけどね。ああしかし何でまたよりによってこんな忙しいときに。面倒くさいったらありゃしないっす。


03月12日(日)
  焼肉を食って帰宅後、昨日の晩はなんだか猛烈な眠気に襲われてしまって、せっかく借りたガンダムビデオを見ず、ネットにもほとんど繋ぎもせずに(だから日記書きもサボってしまった)俺としてはずいぶんな早い時間に就寝したはずなのだが、今朝起きたらなんとあなた、夕方の四時半ですぜ。ええ、そらもうびっくりしましたでごわす。どこの言葉だそれは。
  つまりそれぐらい驚いたということだ。なにせ起きたら夕方の四時半である。四時半。何度時計を見ても四時半である。長い針が「六」の位置、短い方が「四」と「五」の中心を指す目覚し時計。しかも朝じゃなくて夕方の。爽やかな朝日どころかとっくに西日がかたむいている。いったい俺は何時間寝たのだろうか。そんな計算をするのもバカらしくなるほどの脱力感に体が支配される。

  まあ過ぎたことは仕方がないので、とりあえずガンダムのビデオを見たりしているうちに、俺の貴重な休日はわずか数時間で終了。なんちゅう週末だ。これでいいのか。これでいいのだ。


03月11日(土)
  今日も休日出勤。ハードウェアエンジニアはやはりこうもハードな生活って、そのネタはもうやめなさい。まあ生活がハードかどうかはともかく、仕事の方はいたってハードというかタイトな状況である。来週末はまゆちゃんの家に遊びに行こうかと思っていたのに、はそれどころかこの様子だと三連休全部出勤のような勢いだ。ああ、誕生日だってのに仕事かよ。

  今日はかみさんが某バリ島系のオフに参加するため一人で晩飯である。ということで、仕事を終えたあとに久々に近所の焼肉屋へ。おっとその前にビデオレンタル屋に寄って、ガンダムのビデオの続きを借りなければ。今日借りた二巻でようやく最初のテレビシリーズが終了だ。こうして一気に連続で見るのは、どうにも記憶があやふやだった物語の筋を再確認するのに都合が良い。
  さすがに土曜日の晩飯時だけあってか、いつもは空いている焼肉屋も結構な繁盛ぶりである。家族連れで賑わう中に一人ポツネンと鉄板の前に座るのは我ながらちょっと寂しげではあるが、ふん、いいんだもん、俺は焼肉が食いたいんだもん、と自らを鼓舞していつものメニューである「カルビ180g定食+カルビクッパ」と対峙する。食事のお供は京極夏彦著「どすこい(仮)」。焼肉を食いながら「どすこい(仮)」を読むのはちょっとどうかと思うが、まあこれもまた一興であろう。

  いやあ、それにしても面白いっすよ「どすこい(仮)」。ううむ、俺もこういう文章が書けるようになりたいものだよなあと、一人ゲハゲハ笑いながら肉汁滴るカルビ(焼肉はちょっとレアっぽい方が好みだ)を食らう姿は、平和な週末の晩餐を焼肉店で過ごす家族連れのみなさんの目にはどう映っているのだろうか。などと考えると、ますます焼肉は美味に、「どすこい(仮)」はとてつもなく愉快に感じる俺であった。


03月10日(金)
  日々こうしてWebで日記なんかを書いているわけだが、俺の本職というか職業はいわゆるハードウェアエンジニアである。ハードウェア。と言われても、知らない人にはなかなかイメージしにくい言葉ではないだろうか。PCが爆発的な勢いで普及した昨今、パソコンを動かすための「プログラム」という概念が一般にも普及したおかげで、これがソフトウェアエンジニアであればおぼろげながらも「コンピュータのプログラムを書く人」という薄らぼんやりとした人物像を想像することができると思う。が、ハードウェアと言われても、なかなか直接的な想像をし難いだろう。なにせ「ハード」な「ウェア」である。なにが硬いんだか。

  で、ようするにハードウェアとは、一般的に言うところの「電子回路」のことである。例えばPCであればCPUがどうしたとかメモリがどうのやら、シリアルI/F、USB、IEEE1394、云々かんぬん。…えーっと、余計にわからなくなったか。つまるところ、ICや、抵抗、コンデンサ、コイルといった電子部品(ハードウェア)を組み合わせて所望の動作をするように設計し、それらをずらっと並べた基板を作って最終的に製品に仕上げる、という職業の人のことをハードウェアエンジニアという。
  ほら、子供の頃どこかから買ってきたラジオの組み立てキットをごちゃごちゃいじって一人悦に入っていたようや奴が身近に一人ぐらいいただろう。そいつである。そいつが大人になって、それでもやっぱり今も嬉々としてラジオを作っているような。それがハードウェアエンジニアである。ううむ、少々強引な論理展開だが、そういうことだと思っていただきたい。

  思っていただいたところで安心したのか、猛烈に眠くなってしまった。本来ならここまでが前振りで、そしてこれからあとにハードウェアエンジニアという職業について素晴らしい名文を書く予定だったのだが、とにかく疲れている私だ。今日も今日とて深夜まで残業。明日は明日で例によって休日出勤である。やれやれ、なにせハードウェアエンジニア、その生活もとってもハード、ってそういうオチか今日は。


03月09日(木)
  スギ花粉飛び交う夕暮れ時。垂れる鼻水を啜りながら西の空を見上げると、火星、木星、土星と三つの外惑星(地球の外側を公転する惑星)と、細くとがった月がほぼ縦一列に並んでいる。ひときわ明るい木星が目立ち、その下に真紅の火星。木星と火星の中間辺りには、まるで空に突き刺さったがごとく先鋭な切っ先をもつ月が静かに浮かんでいる。火星の反対側に視線を上げると土星である。巨大な輪を持つこの天体の黄色い光は、薄明かりの中では少し弱々しく感じるが、それがかえって侘しくも存在感のあるたたずまいだ。太陽系内の天体は、基本的には黄道という太陽が空を横切る通り道の近くをうろついており、時として寄り集まうことも少なくないのだが、こうして夕暮れの西の空に一堂に会するのはなかなか珍しい光景である。ああ、この鼻っ垂れさえなければもう少し眺めていたいのだが。ぶえっくしぃ。ふがふが。

  今日からかみさんは一泊の予定で友人と連れ立って大阪へ遊びに行ってしまった。ということはつまり今晩は俺一人なのである。他には誰もいないのである。やりたい放題である。こういう夜も久しぶりだ。よおし、こうなったら今日は早く帰ってあれしてこれして、むひょひょひょひょ。
  …なんて考えていたら、案の定今日も仕事で深夜の帰宅。風呂に入って日記を書いたら終わってしまいましたとさ。とほほほ。


03月08日(水)
  白状してしまうと、俺は閉所恐怖症、暗所恐怖症の気があるのだ。これには多分に幼少期の体験がトラウマになっているのは間違いない。なんてことを書くと虐待とかそういう物騒な文字列を思い浮かべるかもしれないが、その実はまあそんなたいしたことではない。これについては機会があったら改めて書こうと思う。

  で、閉所&暗所恐怖症である。狭いところ、暗いところが苦手というわけな私だ。とはいったものの、「うる星やつら」に出てくる面倒終太郎みたいに狭いところや暗がりが病的なほどに怖いというわけではない。閉所、暗所に身を置いたときに感じる「抑圧感」や「閉塞感」が、大脳皮質で感じる論理的な恐怖感としてではなく、もっと奥底の脳幹を刺激する、より原始的な「恐れ」のような感覚、と言ったらいいか。まあようするに「なんとなく苦手かな」という程度なのだが。
  そんなわけで、地下鉄という乗り物はかなり苦手なのである。なにしろ「暗所」と「閉所」のダブルパンチだ。これがどうして好きになれようか。乗っているうちにだんだんと息苦しくなって、終いには乗ったことを後悔したりもする。もし同じ目的地へ行く手段として地上を走る交通機関と地下鉄とがあったなら、多少遠くとも迷うことなく前者を選択するだろう。何をバカなと思うかもしれないけれど、そういうふうに体ができているのだからしょうがない。

  そんな俺にとってあそこは、ちょっと大げさな表現をするとオアシスのようなところだったのである。すこし登り勾配の、黒一色に塗り込められた狭苦しくて長ったらしくそしてどこまでも暗いトンネルを抜け出て地上に出たとたんに、突如として広がる色つきで奥行きのある世界。晴れた日には青空がどこまでも遠くつき抜けているように感じるのはもちろんのこと、たとえ曇って灰色の空でさえ、暗闇に抑圧された目にはやたらと眩しく感じる。今まで通ってきた暗い闇のトンネルの中に比べれば、いつも見ている普通の景色が極彩色にさえ思えてくる。まんじりとも出来ない暗闇の無言の圧力から、一気に開放されるあの瞬間が俺はとても好きだった。学生時代の後期から、就職して結婚するまでの数年間、毎日あの路線を利用していた閉所・暗所恐怖症で地下鉄嫌いな俺に、そうしたちょっとした開放感が味わえる場所だったのだ。あのトンネルの出口は。

  そんなつかの間の安らぎを与えてくれたあの場所で、あんな凄惨な事故が起きるとは。懐かしい銀色の車体が、側面を無残にえぐられ大破した姿に、発する言葉を俺は知らない。亡くなった方々の御冥福をお祈りします。


03月07日(火)
  少し暖かい日が続いたからだろうか、今日は忌まわしきスギ花粉の飛散量がここ数日来ないほどに多かったと思われる。それが証拠に朝、家を出たとたんに鼻の奥がムズムズし鼻水が垂れてくる。まるでパブロフの犬みたいである。鼻水とヨダレ、どっちがいいか。もし花粉症で鼻水ではなくヨダレが垂れてくるとしたら。

  ううむ、そうすると花粉を吸い込まないためのマスクが、かえってかなり邪魔な存在になるかもしれない。なにしろ黙っていてもヨダレが湧き続けるのである。レモンや梅干を食ったわけじゃないのに。あとからあとから湧き出でて口中いっぱいに広がるヨダレ。飲み込みつづけるのもかなりな困難である。いきおい口外に吐き出すことになり、マスクがヨダレでぐっしょりなるという按配だ。これはかなり気持ちが悪い。せっかく花粉を吸わないように装着したマスクが、今度はヨダレのせいで厄介者扱いである。

  ならばいっそのこと口の中に綿でも詰めてみたらどうだろうか。あるいは吸水性に優れたオムツ素材みたいなやつでもいい。それを口の中に放りこんで、絶え間なく流れ続けるヨダレを吸収するのだ。パンパンに吸ってもうそれ以上吸わなくなったら吐き出して交換。しかし鼻水でさえ最盛期には一日にティッシュ一箱分漏出するからには、ヨダレだって相当量排出するはずだ。だからこの「吸水玉」を使い捨てコンタクトレンズのようにワンパック何個か入りでケース販売する。かなりの量が捌けるはずだ。ついでにただの綿や紙のような食感じゃいくらなんでも飽きるので、苺味やマスクメロン味などいろいろな味覚バリエーションを用意しておく。チョコレート味でも子供用の甘ったるいものから、男は黙ってビター味まで。おお、なかなかこれはグッドアイデアである。上手くいけば一発当てられるかもしれん。

  ただ最大の弱点は吸水玉を口に入れた姿だろうか。なにせこの吸水玉、最初はそれなりに小さいとしても、ヨダレを吸いこむうちにどんどん大きくなるのだ。よせばいいのに欲張って二つほうばった日には、まるで宍戸錠である。春になると街行く多くの人が宍戸錠化。それはそれで春の新しい風物詩となるかも。ならないって。

  鼻詰まりで頭がボーっとしているからか、くだらないことを考えてみたりする私だ。しかしいい年こいて鼻垂らし野郎かよ俺。


03月06日(月)
  夢の中でまでドリフトでコーナーを攻める私はただのリッジレーサーVのやり過ぎ。

  目覚し時計を二つセットしたおかげで、なんとか普段の一時間前に起床。やはり眠い。鉛のように重い体を引きずり引きずり洗面所まで辿りつき、冷水で顔を洗っても全然目が覚めない。体内時計に完璧にインプリメントされたいつもの生活サイクルから逸脱するような行為は、気持ちがどうであれ体の方が全くついていかないのである。とはいえ今日起きた時間なんて、都内辺りに通勤している人たちだったら別段早くも何ともないのだよな。ああ、俺はやっぱりもう現状のフレックスタイム+車通勤から離れることは出来ない体になってしまったのだ。ううむ、こんな体に誰がした。

  俺を雇用している会社もご多分に漏れず「ISO9001(国際的な品質保証システム規定)」の認証を取っている。この認証、ちょっとした規模の企業なら大抵取得しているから今時珍しくも何ともないが、俺を雇用している会社が認定を受けたのが確か約六年前だったか。日本の企業の中では割合に早い方だったように記憶している。
  そんなことはどうでもよく、今日はその「ISO9001」で規定されるところの定期社内内部監査の日だったのだ。内部監査とは、社内の人間が自部門以外の部署に行き、各種定められた規定に沿って品質活動をちゃんと行っているかどうかをチェックするという、言ってみれば自警団のようなもので、俺は何の因果かその内部監査員に任命されているのである。
  ところで内部監査というからには、それなりの厳しい目で見なければならない。日々作られている製品や顧客に対するサービスの品質が低下しないようにきちんとシステムが運営されているか、些細な欠陥も見つけ出すのが使命である。だが被監査部門にとっては不具合が見つかればえらいことである。何故その不具合が発生したのか。どうやってそれを改善していくか。その後の経過はどうなったか。ややこしい書類を何枚も書いて、多大な労力を注ぎ込まなきゃならない。大変である。しかるに出来る限り不具合を発見されたくない。ミスを指摘されたくない。だが内部監査員は穴を見つけるのが仕事。人が見られたくまいと思っている欠点を、お上の旗印のもと鵜の目鷹の目で探り出すのが仰せつかった任務である。まったくもって嫌味な連中である。皆の嫌われ者である。俺だってなりたくってなったわけじゃない。こんな体に誰がした。

  ところがこれがやってみると意外に面白いのである。小さなボロをヒントにジリジリと穴を広げ、やがて大きな不具合を発見した瞬間、サッと顔色が変わる被監査者。気分は脱税成金親父を追いこんでいく税務調査官の心境か。歪んだ快感。捻れた劣情。自分の中にこんな感情が宿っていたとは。

  ということで、今日は朝一番から夕方まで書類やら帳票やらをネチネチネチネチとチェックして、多くのミスを見つけてやった私である。たった一日なのに性格がずいぶんと歪んでしまったような気がするのはただの気のせいだとしても、ミスを見つけるたびに体に走る快感はなんとしたことか。
  明日もまた一日監査だ嬉しいな。


03月05日(日)
  今日はかみさんが友達と用事があるとのことで昼頃に出かけたようだが、死んだように眠り続ける俺。目が覚めたら昼の三時半である。そりゃまあ昨晩は朝の五時までガンダムのビデオとリッジレーサーに熱くなっていたけれど、いくらなんでもこんな時間に起きるのは社会人としてとかいい大人がなどという以前に人間としてちょっとどうかと思う。我ながらよくもこれほど眠れるものだと、ある意味感心するよなあ。それにしてもこの「ある意味」って言葉、便利ですね。こういう時に使うと。

  電気製品を見ると中がどうなっているのか気になって気になって仕方がない私。当然我が家にある家電品のうち、テレビと冷蔵庫、電子レンジ以外は全て分解済みである。分解してどうするのか、と言われると大変答えに窮してしまう俺だが、これも昔からの癖というか技術屋の性というか、まあそういうことなのだ。どういうことだか。
  今まで幾多の電気製品を分解したからかさすがに最近は技術力が向上し、下手に分解して取り返しがつかなくなったりすることはまずないけれど、昔は分解したはいいけどどうにも元に戻せなくなってえらい目にあったこともしばしばあった。小学生の頃、親父が使っていたラジカセをメタクソにぶち壊したこともあったなあ。もちろんその後死ぬほど(言葉上だけの意味でないところを汲んでいただきたい)怒られたが。

  で、PS2である。これほど俺の分解欲を激しく刺激する製品も久しぶりである。官能的な漆黒の筐体。128bitのCPU。IEEE1394とUSB I/F。分解してくれと言わんばかりである。中を見てくれと語らんばかりである。ああっ、しかし買ったばかりで分解なんて、さすがの俺も憚られる。大枚四枚はたいてせっかく手に入れた直後にメーカ保証外扱いににでも見たい。しかし保証が。それでも見たい。うがぁーっ、分解したいーっ。

  しかし世の中には同じことを考える人はいるようで、早くもPS2を分解して中の様子を公開したページがあった(ここ)。思わず工具箱に手がかかる寸前である。危ないところだった。とりあえずはここを見て、メーカ保証が切れるまで一年間我慢しておこう。

  明日は仕事の関係上いつもより一時間早く出社せねばならない。起きられるんだろうか俺。


03月04日(土)
  今日も今日とて休日出勤。最近はなんだか毎週のように土曜日は出勤しているので、気分的にはほとんど平日のノリである。どこかの歌をもじって言うならば、日月火水木金きーんってな感じか。って書いておいてちょっと不安になるのだが、マイナーじゃないっすよね、この歌。猛烈に古いことは古い(オリジナルは第二次世界大戦の頃か)けど。

  会社の帰りにかみさんと合流して近所のTSUTAYAへ。いよいよ待ちに待ったPlayStation2(PS2)とのご対面である。秋葉原や新宿、渋谷などの量販店では何百人もの徹夜組に対応するため朝の五時から店を開けて販売を開始したりと大変な騒ぎだったようだが、ここのTSUTAYAはもちろんそんな喧騒とは無縁だ。もともとTSUTAYAの場合当日販売分はゼロで、発売日は事前予約分しか扱わないとポスターなどで周知していたからだろう。まあもしかしたら今日の午前中なら多少の混乱はあったのかもしれないが、ともかく俺達が行った夕方遅くには店内も普段通りの人出で、いつもの土曜日と何ら変わりはなかった。いつもと違うところと言えば「PS2ついに発売!」ってなやたら賑やかなノボリがたくさん出ていたことか。そんなこと言ったって予約してなければ買えないのに。
  で、レジで予約券を店員に見せ、無事にPS2をゲットである。目も鮮やかなブルーの梱包は、大きさの割りに結構重い。ついでにこれも予約していたPS2用のソフト「リッジレーサーV」を購入し、さらについでに「ガンダム」の続きのビデオを併設するレンタルビデオ屋で借り、雨がぱらつく中を家路へと急ぐ。

  そういうことで、リッジレーサーおサルとガンダムマニアと化したハマダ家の夜は、静かに更けていくのであった。


03月03日(金)
  テレクラに火炎瓶って、最初は電話がかかってこないことに逆上した人が火をつけたのかと思ったが、どうも違うみたいですね。で、行ったことがないのでよく知らないのだけど(本当)、テレクラっていうのはなんでも1畳程度で窓もない狭っちい部屋がズラっと並ぶ構造になっているそうで、もちろん中は密室状態。そんな作りじゃ逃げ遅れるのも仕方がない。しかも元は何かの雑居ビルだったものを無理やり改装して作ったのだろうが、廊下も人一人がようやくすれ違えるかどうかという狭さだったという。こんなところじゃ火事に気付いたとしても逃げようにも逃げられまい。消防法もへったくれもないもんだ。消防署の監査が入るとも思えないが。
  それにしたって何がいやって、テレクラで焼け死ぬことぐらいいやなことはない。しかも平日の早朝に。あまりに哀しすぎる。できればそういう死に方だけはしたくないものである。もちろん亡くなった方々には大変お気の毒だと思うけれど。意外に本望だったりするのか。

  ついに明日はPlayStation2(PS2)の発売である。アキバでは当日発売分を求めて徹夜組が長蛇の列を作っているそうだ。ご苦労なことである。幸い今晩はそれほど寒さがきつくないから、死ぬほど凍えることもないだろうか。十分寒いけど。俺は近所のTSUTAYAが昨年末に極秘(かどうかしらない)で行っていた超先行予約に滑り込むことが出来たので、明日の発売日当日に労せずしてゲットできる算段だ。
  ガンダムのビデオの続きとPS2で、明日の夜は長そうである。


03月02日(水)
  ネタに詰まったとき恒例、本日のSPAMメールコーナー。
  今回は自称ネットアイドル予備軍のあゆみさんからです。どんどんぱふぱふ

    はじめまして、あゆみ と言います。
    突然のメールで、ごめんなさい。

    こんな私がホームページを作っちゃいました。
    まだ、何も無いんだけど・・・。
    でも、こんな私でも"リ○ルート社"のパソコン雑誌「あち○ら」
    取材をうけたんですよ。

    すごいでしょう。
    取材の日は朝からドキドキしてしちゃいました。
    最初はすごく緊張してうまくしゃべれなかったんだけど、
    記者の方がおもしろい人で、すごくたのしく話せました。
    思った以上に大きくとりあげてもらえてとってもハッピーです。
    http://www1.sphere.ne.jp/cube/idol/

    どぉー。
    私、ネットアイドルを目指しているんです。
    ホームページはまだ初心者でうまくできないけど頑張りますので応援してね!!

  ページを作って間もないのに「あちゃら」(だと思われる)から取材なんて、さすがネットアイドル!凄いですね。俺なんてWebページを作り始めて一年半経つけど、どこからも取材なんて受けたことないのに。でもそんなに自慢したいのなら、どうして伏字にするのかなあ。まあいいか。ネットアイドルだし。それにしても僕、女の子からメールが来ることなんて滅多にないから凄くびっくりしたけど、とにかく応援するよ。ネット☆アイドルナンバーワンを目指して頑張れ、あゆみちゃん!!

  …でまあ当然ながら、件のURLはいかがわしいクソ勧誘ページ。このメールは他のWebマスタのところにもたくさん送りつけているようで、いわゆる典型的なSPAMメールってやつですな。もっともこんなものもらってもはなから相手にするわけがなく即ゴミ箱行きなのだが、とにかく最近この手のSPAMがやたらに多い。多いときには一日に数十通もやって来やがる。自宅でメールチェックするのはテレホーダイの時間帯だから、メールサーバからメールを取りこむのに時間がかかっても課金はかからないので金銭的な問題はないものの、こんなのの為に俺の貴重な時間がほんの少しでも奪われているかと思うとムカッ腹が立つ。まあWeb上でメールアドレスを全世界に公開しているわけだし、SPAMメールが来るのもしょうがないと言えばしょうがないが。

  そういうことであゆみさん、俺は残念ながらお力添えすることは出来ませんが、ネットアイドルとやらを目指してせいぜい頑張ってください。Fuck off!


03月01日(水)
  なんだか早いもので今日から三月である。三月なんて、なんとなくもう春になったような気がしてくるが、気のせいではなく今日はかなり暖かい。ような気がする。よく分からんけど。
  暖かくなるとスギ花粉である。今日あたりはかなりの飛散量だったようで、どうにも鼻腔の奥がフガフガして目も少しむずかゆい。花粉飛散量情報のページによると、明日は今日にも増してさらに飛散量が増加し、ところによっては最高レベルの『非常に多い』ということだ。凄く嫌な予感がする。

  週に一度の定時上がりの今日は、先週末に引き続いてガンダム「一年戦争」ものの続きのビデオを借りてきて鑑賞。今日のビデオ三巻分でようやく半分というところか。ランバ・ラルが壮絶な最後を遂げ、策略家マ・クベとの決戦も近い。これから後半にかけて物語は一気にボルテージが上がっていくところである。盛りあがっている。続きがとても気になる。ううむ、今週末はPlayStation2でゲーム三昧とするか、ガンダムの続きを一気に見るか、非常に悩むところだ。なんて考える自分を鑑みるに、平和な国に生まれてつくづくよかったと思う。


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