みくだり日記    2000年07月前半
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07月15日(土)
  今日は久しぶりの休日出勤。とは言っても二週あいだが空いただけだが。
  昨日に引き続き、今日も IC との格闘は継続である。ルーペばっかり覗いてたおかげで、なんとなく近いところでしか目の焦点が合わなくなってきているのは気のせいだろうか。近眼は進むよどこまでも。

  ついに正式発表された Sony 版 Palm 。とりあえずは動画再生機能はついているらしいが、期待された音楽再生やモバイル通信機能は搭載されておらず、またデザイン的にも「花より実をとる」というか、想像していたよりも大人し目のスタイルで、総じて無難にまとめたという感じがする。だが本家及びライセンス版 Palm マシンにはない機能として、既報の通り SONY お得意のジョグダイヤルとメモリスティックは搭載されるようだし、日本語入力システムとして「ATOK Pocket」のバンドル、携帯電話や PHS との接続ケーブルを標準で用意するなど、SONY らしいアグレッシヴな仕様には驚かされる部分は多い。

  それにしてもあの薄さだ。本家 Palm より薄型・小型で、日本人の小さい手にフィットするようによく考えて作ったなと思う。多分初めに「大きさありき」で開発したんだろうが、あの薄い筐体の中にあれだけのスペックを詰め込むってのは驚異的。リチウム電池も専用の超薄型タイプを開発したのだろうか。確か Palm のライセンシーを取得して PDA マシンを開発すると発表したのは昨年の十一月のことだったが、ということはこれらをわずか七ヶ月あまりで作ってしまったってことか。ううむ、やっぱ凄い。俺なんて同じ頃から設計を始めた例のカスタムチップはまだ完成していないというのに。比較してどうする。

  ところでこの SONY 版 Palm の愛称は「Personal Entertainment Organizer」というらしい。「VAIO」とか「PS2」、「WEGA」みたいなインパクトのある名称をつけるもんだと期待していたのに、これじゃなんだかあまりにありきたりというか、はっきり言えばダサすぎってところ。しかもこの綴りで短縮形が「PEO」じゃなくて「PEG」ってのはどう考えてもおかしんじゃないか、なんて思っていた
  しかし今日仕事中にふと、もしかしてこの「PEG」って スティーりー・ダンの曲のタイトルとかけているのではないか、と思った。モデル山口小夜子の怪しいジャケットが印象的なアルバム「彩(aja)」の四曲目に納められている「PEG」は、曲自体の良さもさることながら、チャック・レーニー( B ) とリック・マロッタ( Dr ) のリズムセクションが感動的に素晴らしい。またジェイ・グレイドンのギターソロは、音楽史に残る名演である。

  うむ、そうか「PEG」。これも悪くないんじゃないかって気がちょっとしてきた。


07月14日(金)
  今日は一日中こんな IC と格闘してました。

ゲジゲジ

  IC の四方から出ているのが端子で、全部で百本あります。この端子を基板にハンダ付けして IC を固定するわけですが、まあそれだけなら別に大したことはありません。なれればものの数分あれば綺麗にハンダ付けすることが出来ます。
  大変なのは回路にミスがあった場合。そういう時は IC の端子にジャンパと呼ばれるリード線を取り付けたり、端子のハンダをどうにかして取り去って端子を折り曲げ、空中に浮かせた状態にする必要があったりします。

  ちなみに端子と端子の間隔は 0.5mm 。たったの 1mm の間に端子が三本あることになります。この画像は実物をかなり拡大していますから実感がわかないかもしれませんが、とにかく大変細かいです。端子の太さなんか髪の毛といい勝負かもしれません。しかしショートやハンダ付け漏れがあるとIC はまともに動作しなくなりますから、ピンセットとルーペを駆使し、一本一本慎重に慎重に作業しなければなりません。とにかく細かいのです。そんなのを何十本もやった日には目が異常に疲れます。肩も懲ります。首筋がバキバキになります。頭痛もしてきます。ヤニハンダの煙を吸いすぎてラリってもきます。うそですけど。

  というわけで、疲れたので今日はもう寝ます。ううっ、目がしょぼしょぼ。


07月13日(木)
  ついに我が家に CATV がやって来た。

  先月の説明会での導入決定からトントン拍子に話が進んだ我がマンションの CATV 敷設。先月末にマンション共有部分の工事が終了して、さっそく戸別の回線工事の申し込みをしたのが先週のこと。本当は土日もしくは平日に休みを取って俺も工事に立ち会いと思っていのだが、俺は仕事の都合上どうにも平日に休みは取れそうもなく、CATV 会社も土日は工事が立て込んでいるとのことで双方のスケジュールがどうしても合わず、結局ちょうど仕事が休みでかみさんが家にいるということで、今日の昼間に工事をしてもらうことにした。
  工事自体は壁のサービスコンセントからケーブルモデムへの接続とセッティング、そこからTV やビデオとの配線など時間にして四十分ほどの簡単な作業だったそうで、まあ既にテレビ回線まで信号が敷設されているからこんなものだろうか。夜になって俺が帰宅してからケーブルモデムと PC 間を LAN ケーブルで接続する作業。こちらも既に PC にはLAN カードがインストールされているし、ネットワークの設定もセットアップ用の CD−ROM を起動してセットアッププログラムを走らせれば勝手にやってくれるから簡単なものだ。

  設定が終わったところでさっそくネットに接続だ。まずは自分の Webページをブラウズしてと、って、うおっ速い。ローカルのハードディスク上にあるページを開くのとほとんど変わらないぐらいだ。本当にもうあっと言う間である。リンクをクリックしたとたんに次のページがスパッと表示されるのがこんなに気持ちがいいとはなあ。試しにダウンロードスピードを調べてみたら、だいたい 360kbps 〜 400Kbpsぐらいはコンスタントに出ているようだ。これは今までのダイヤルアップ環境に比べると約十倍、ISDN とは約八倍のスピードである。こんな高速ネット接続環境が、二十四時間常時使いたい放題。素晴らしい。いやはや、もう二度とダイヤルアップには戻れないな。

  それと CATV といえば本流のテレビ環境だが、こちらもかなり楽しいことになっている。ざくっと番組表を見渡すと、音楽系で四チャネル、ドラマ・アニメが七チャネル、スポーツ六チャネルに映画が二チャネル、その他カルチャー系、通販系、ニュース物、地方民放地上波などなど。今日放送のものだけでも「七十年代洋楽特選」「X-FILES」「聖戦士ダンバイン」「マキバオー」「名犬ジョリィ」「新スパイ大作戦」なんて番組名が並んでいる。うおおっ、永井豪の「ハレンチ学園」もやってるぞ。これは明日にでも見ねばならんな。

  そんなわけでついに CATV 導入である。寝不足がますます加速するのは必至だな。


07月12日(水)
  食中毒だ賞味期限切れの牛乳再利用だと次から次へとボロが明るみに出る間に、ついに工場が全面操業停止となってしまった雪印乳業。ところが今度は兵庫県の中学校で、森永の牛乳を飲んだ生徒が異臭や妙な味がすると訴えたそうだ。とは言ったものの、今のところ食中毒症状は出現していないし、そもそも飲んだ牛乳から悪性の微生物や毒素が検出されたわけでもないらしい。なんとなく集団ヒステリのような気がしないでもないのだが、まあ時が時だけに神経過敏になってしまうのは分からんでもないか。しかしもし間違いだったら森永もいい迷惑だよなあ。

  それにしても今回の一件は物が身近な(加工)牛乳だけ各所への影響は大きい。もちろんずさんな衛生管理で事故を起こしてしまった雪印には重いペナルティが課せられるのは当然だとしても、酪農家や町の牛乳販売所といった事故と直接にはなんの関係もない人たちにとっては、正に降ってわいたような悲惨な話でなんとも気の毒としか言いようがない。今日の夜のテレビニュースでも何人かの牛乳生産家にインタビューした場面を放送していたが、皆一様に暗い表情をしていた。生産工場の全面操業停止と言っても昨日の今日発表したばかりだから、まだ直接金銭的な損害は受けていないそうだが、今後は確実に影響が出てくるのは間違いなく、最悪の場合生産調整なんてこともありうるそうだ。インタビューをしている後ろで静かに草をはむ乳牛の姿が妙に愛らしい。

  ちなみに俺が愛飲しているのはCoop印の生協牛乳。千葉県の酪農家の人たちが丹誠込めて(乳牛を育てて)生産したこの牛乳は、コクがあるのにまろやかな実に結構なお味でお気に入りである。直接飲んでももちろんのこと、毎朝食べるシリアルとの相性もバッチリ。こんなことがあったけれど、俺はこれからも毎日牛乳を飲み続けるだろう。なにせ牛乳に罪はない。  


07月11日(火)
  先々週にようやく一段落ついたカスタムチップの設計。現在は某半導体メーカにてチップ内部の配線などを行ってもらっている段階で、設計作業を行うため春からずっと入り浸り状態だった某半導体系商社には今のところ用はないのだが、そこに置いてある開発ツールが今とりかかっている別の仕事上どうしても必要になったのである。それらを引き上げるため、今日は朝から車で都内へ外出。

  ところで昨日開発ツールを引き上げるためそちらに伺うという旨を先方に伝えたところ、諸般の都合上、午前十時半より後に来てほしいということだった。勝手知ったる他人の会社、べつに出迎えなんかなくとも勝手に入って勝手に積み込んで帰るからいいのにとは思うのだが、まあしかしそういうわけにもいくまい。そういうことなので、とりあえず十一時前に到着するように九時半すぎに自宅を出発した。今日は五十日(ごとおび)あとの火曜日である。普通の道路状態であれば特に渋滞はないであろうし、一時間半あれば余裕で着くはずだ。とにかくさっさと行って帰って早く仕事にとりかからねば。今の俺にはこんなことで時間を取られている暇はない。だいたいこんなお使いみたいなこと、ちゃっちゃと終わらせよう。

  なんて考えた私が甘かった。大渋滞ですがな。家から京葉道までの道のりも、首都高速も、都内の一般道も、揃いも揃って大渋滞のオンパレード。なにが一時間半で余裕なことか。

  結局目的地に到着したのは昼の十二時直前である。都合二時間半。五キロを三十分で走るとすると、俺のジョギングのペースとどっこいどっこいである。まあ「鉄腕ダッシュ」じゃあるまいに、そんな比較をしたところであまり意味はないかもしれないが、しかしそう考えるといかに車の効率が悪いかということだ。車って走っている分には便利な乗り物だけど、止まっていればただ無駄にガソリンを燃やし続けるだけの鉄のかたまりだもんな。もっとも今日みたいな炎天下じゃ、二時間半も走った日には脱水症状で死んでしまうが。

  ちなみに帰りも大混雑。首都移転でもなんでもいいからさ、頼むからこの渋滞をなんとかしてくれ。


07月10日(月)
  早いものでシドニーオリンピックまであと二ヶ月あまり。プロ野球セントラル・リーグが先日提出したプロテクト選手名簿(この選手は出せないという名簿:一球団三十五人)をアマ野球連盟が検討した結果、結局広島の河野(投手)と中日の鈴木(捕手)が選ばれたとのこと。
  注目のヤクルト古田はプロテクト名簿にのってしまったため指名できなかったらしい。当初はほぼ古田で確定なんて報道もあったのだが、まあヤクルトは現在二位とリーグ優勝を十分に狙える好位置をキープ中。そんな時に攻守の要の古田を九月の大事な時期に取られるのはさすがにまずいと判断してのプロテクト名簿入りということだろう。という状況で、とりあえず現在売り出し中の若手バッテリを選抜したアマ連盟の判断は妥当なところか。

  ちなみに広島と中日以外では読売とヤクルトについては検討中とのことで、阪神と横浜に関しては「いい選手がいなかった」で該当選手なしだって。ふん。いいもんね。もし古田に蹴られてやっぱりもう一人選手を貸してくれ、ってことになっても絶対出してやらんもんね。ちきしょー、アマにも見捨てられたか。

  先週末の台風通過から二日。茶色一色に染まっていた我が家の前の池はようやく水が引き、通常の水位レベルにまで落ち着いた。すっかり水に浸かってしまったためか、池の中に自生していた草木のいくつかは倒れてしまったものの、しかしほとんどはしぶとく生き残った。泥流に洗われてもそれでもなお青々と輝く名も知らない葉っぱの青さに、自然の力強さを垣間見る思いである。

  そして、そして池の主、うっしーことウシガエル達。彼らももちろん健在であった。奴らは生き残った。あの濁流の渦に呑み込まれることなく(何匹かは流されてしまったかもしれないが)、うっしー達は帰ってきた。およそ全滅したであろうという人間の勝手な予想を裏切り、今宵も池に響き渡るバリトンヴォイスに、ある種神々しささえ感じられる。自然は時に恐ろしく、そしてしぶとい。そんなことをペンペン草やうっしー達から教えられた。感無量な俺である。
  って、なにもカエルに教わらんでも。


07月09日(日)
  いつもながら二日酔いの朝は最悪であるが、しかも悪いことに今日は実家なのである。実家のごく近所に住む弟の子供達が朝から遊びに来ていて、深夜に帰宅し泥のように眠っている叔父をご丁寧にも叩き起こしあそばすのだ。頼むから、どうか頼むからこのまま寝かせておいてほしい。そっとしておいてほしい。しかし子供はそんなこちらの都合など知らない。しかも手加減というものも知らない。まあ知らないからこそ子供であるのだが、それにしたって反動をつけ全体重をかけたフライングボディアタックは、アルコールのダメージが色濃く残る体には大変堪える。しかも不意打ち。俺はいつか、体中の穴という穴からアルコールを吹き出して死ぬに違いない。

  ようやくアルコールが抜けた午後になってから帰宅。そのまま電車で某ターミナル駅まで出て J-PHONE ショップへ。実はごく最近携帯を買い換えたのだ。モノは東芝製のJ-T04。つい先頃発売が開始された最新型で、カラー液晶、三和音着メロ機能、そしてもちろんJ-sky web 対応の、東芝のフラッグシップモデルである。これまで二年弱ほど三菱製の端末を使っていたのだが、それには若干大きくて重いことを除けば特に不満もなく、(J-PHONE では)来年末からサービスが開始される IMT-2000 までそれを使い続けるつもりだった。だが先日ふらりと寄った携帯ショップで実機を見たのが運の尽き。気がついたときには買い換えの契約書にサインをしていたのである。

  で、当日持ち帰りであればその場で旧端末から新端末に電話帳などのデータを移すことができたのだが、さすがに発売されたばかりの人気機種だけあってか後日宅配による代引きということでそれは成らず。まあ一件一件チマチマ入力し直してもいいんだけど、やはりそれは面倒くさい。ところが直営系 J-PHONE ショップなら無料でデータの移管をやってくれるというので、我が家からもっとも近いここにやってきたというわけだ。

  ところで話はちょっと飛ぶが、いつも思うんだけど携帯電話屋の受付って異常にケバいおねーちゃんばかりだと思いませんか?携帯電話を初めて買ってから約三年、二種類のキャリアの何軒かの直営ショップに行ったことがあるが、もうどこに行ってもみんな揃いも揃って厚化粧系のコギャル風(死語)。もしかして業務マニュアルに「受付には化粧が濃い目の若い女性を配置すること」なんて書かれているのだろうか。しかし一体どういう意図があって。謎だ。

  まあそんなことはどうでもよく、そんなこんなで電話帳データの移管は無事終了。これで晴れて新携帯電話が正式に稼働である。

  それにしても携帯でネットにアクセスってのを初めてやってみたんだけど、使ってみるとこれがなかなか楽しい。i-mode やら J-sky web やら EZ web やらといっても所詮は携帯電話、どうせ大したことないんだろうと勝手に思っていたのだが、こうして手元の小さな端末でいつでも(電波さえ届けば)どこでも気軽にネットにアクセスできるということがこれほど面白いとは。もちろん一般的なダイヤルアップ接続に比べると受信パケットあたりに課金するという仕組みは使用法によってはかなり割高になるし、またやはり所詮は携帯の狭い画面であるから基本的には文字データが主で閲覧できる情報量は大したことはない。しかし文字データだけであればデータ量としてはそう多いということはなく、また携帯の画面で閲覧することを想定して設計されたオフィシャル系の検索ページや乗り換え案内などの情報便利サイトがそれなりに充実しているので、一般の web ページを見るのでなければ狭い画面もそう気にはならないだろう。なるほどねえ、みんなこうやって遊んでたのか。

  なんて今更こんなことを言い出しても既に使っている人にとっては先刻ご承知のことなんだろうけど、こんなに便利で楽しいものとは知らなかった。いかん。ハマりそうである。調子に乗ってアクセスしまくっていると、月末の料金明細をみて目玉が飛び出ることになるぞ。

  そのうち J-sky web 用のページでも作ってみるか。


07月08日(土)
  台風は早朝のうちに関東地方を通過していったようで、朝起きて外を見てみると雨はすっかり上がっていた。しかしやはり雨量は相当なものだったらしく、普段ならあちこちに地面が露出していた我が家の前の池は、一面に茶色の泥水をたたえて満水状態である。街中から雨水が一気に流れ込んできたのだろうか。ううむ、うっしー達の明暗やいかに。

  本日は横浜で高校時代の友人達と飲み会。嵐の中で酒を飲むのもそれはそれで一興か、と思っていたが、帰りの足のことを考えると台風が早めに去ってくれたのはやはりありがたい。車で首都高速から横羽線を乗り継ぎ、実家に車を置いたのち新横浜へ。
  ちょっと早く着きすぎたので駅前をブラブラしていたら、今日はやたらとダフ屋のおっさん達の姿が多い。横浜アリーナで何かやっているのか、もしやまたジャニーズ系のコンサートでは?とおっさんの口上を注意して聞いてみると、「ブランキーあるよブランキー」と言っているようだ。Blanky Jet City のことらしい。そういえば街行く人も、どう見てもジャニーズ系の客層とは思えないロッカー系の若い奴らが多い。そうか、Blanky Jet City だったか。
  確かブランキーはもう近々に解散するという話を聞いたような気がする。一連の「イカ天」出身の中では数少ないまともなバンドだったのに残念であるが、そうするとこれが最後のアリーナクラスの公演なんだろうか。

  そんなこととは全く関係なく、駅前から歩道橋を渡ったところにある居酒屋にて飲み会は進む。焼酎をガンガン飲みながら、「今年中に一度見合いをしてみたい」とのたまう独身の後輩 H に結婚の功罪についてとくとくと説いてやったり。イヤな先輩である。

  嫌だと言うのに無理矢理カラオケに連れて行かれ、その割に横浜ベイスターズ応援歌「熱き星達よ」を気分良く歌っているうちに本日の飲み会は終了。午前二時に実家へタクシーで帰還。泥酔。


07月07日(金)
  「FOCUS」だったか「FRIDAY」だったかは忘れてしまったけど、 確か先週か先々週店頭に並んでいた写真週刊誌にこんな見出しが出ていた。
  「岡山金属バット少年八十八ヶ所逆回りで死者復活の儀式」
  っておい、そりゃ『死国』ネタなんじゃないのそれは。なんて思っていたら、件の少年はなんと秋田で自転車走行中のところを発見されたそうで。いくら追われる身とはいえ、岡山から日本海を抜けて秋田まで自転車で逃避行するとは、考えようによってはなかなかガッツのある奴ではある。しかしその香川で目撃されたのは一体誰だったんだ。

  大型台風接近に伴い、夕方頃から風雨が強まってきた。テレビその他の報道によると、この台風は雨量型だそうで、ちょうど満潮のころに再接近となる海沿い地方に厳重な警戒を呼びかけている。台風の北上コースのど真ん中にある伊豆諸島では、地震で弱った地盤に雨が追い打ちをかけて崖崩れの心配もあるという。地震の次は台風って、正にふんだりけったり。大過なければいいのだが。

  ところで伊豆諸島や海沿いの低地も心配だが、我が家の周りにも激しい雨の影響が甚大となると思われる場所がある。今までの大雨経験からいくと、大雨に見舞われると我が家の前の池も大増水してしまうのが常なのだ。とは言っても、うちは池から離れた高台の上にあるので、いくら池が増水したとしてもあふれた水が家の中に浸水してきたり崖が崩れてマンション倒壊の危機に、なんてことはまずあり得ない。で何が心配かというと、池に住む『うっしー』ことウシガエル達の行く末だ。濁流に流されなければいいんだけど。


07月06日(木)
  カスタム IC チップの設計作業が一段落したのもつかの間、今度はそれを載せる基板が上がってきた。今週の頭からそれのデバッグにかかっている。スケジュールによると、出来るだけ早くこの基板を動かして再びカスタム IC に戻らなければならない。なかなか息をつく暇もなし。しかしまあこうまで忙しい割に給料は相変わらずなのはどういうことか。まったく貧乏暇無しとはこのことである。

  ここ数ヶ月に渡り携わっていたカスタム IC チップの設計は、設計構想から内部回路のコーディング、シミュレーションによる動作確認まで全てが PC やワークステーション(死語?)の画面上で行われる仮想現実の世界だった。対して基板のデバッグは、物理的に実存する IC や抵抗、コンデンサといった「本物」の部品を相手にする現実世界のはなし。確かに仮想現実はスマートでいいが、ハードウェア系技術屋の俺としては、やはり手に触って直接いじれる現実世界の方が性に合っているような気がするのだ。久しぶりに握るハンダゴテの感触。ヤニ入りハンダが煤ける独特の匂い。ああ、これが私の生きる道。

  ところで最近のこうしたハードウェアのデバッグ作業というのはなかなか大変なのである。それはもちろん回路が巨大化・複雑化していて動かすまでが一苦労、ということでもあるが、それよりもなにせ困るのがとにかく部品が小さい、ということである。
  たとえば抵抗やコンデンサだ。電子工作をやったことがある人は知っているとおもうけど、一昔前まではいわゆる「ディスクリート部品」といって、部品の端っこからリード線の端子が出ているタイプを主に使用していたのだが、最近は「表面実装部品」という端子のない、形状の非常に小さいものが主流になっている。実物はこんな感じ。

ゴマ粒にあらず

  どうです。くしゃみどころか鼻息程度で簡単にぶっ飛んでしまうほどの小ささ。ほとんど綿ゴミのようである。こういう部品をピンセットの先っちょで慎重につまんで、一つずつ基板にハンダ付けしていくわけだ。それも何十、何百個もだ。もちろん量産時にはチップマウンタという機械によって自動的に実装するんだけど、試作では諸般の都合によりそういうわけにもいかず、全部人手による作業である。目は疲れるわ、肩は凝るわ、とにかく人に優しくないサイズである。機械は小さくなっていいんだけど。

  とにかく視力の悪化は避けられそうもない。


07月05日(水)
  今日の千葉西部地方は一時雲がたれ込めたものの、結局昨日や一昨日のような雷雨にはならずに済んだ。ネット上のニュースサイトや個人の Web 日記などを見てみると、千葉方面でも特に昨日は落雷の影響で停電や雷サージ(落雷による高電圧が商用電源ラインや電話線に流れ込んでくること)があちこちで発生してえらいことになったところもあったようだ。

  停電で電力供給が止まるだけならいつかは復旧するからまだ少しはマシだが、雷サージの方は時に電子機器に対して深刻なダメージを与えることもあるから注意が必要である。まあ最近の電子機器には電源部分や外部入出力部にそれなりの雷サージ対策が施されているからそうそう壊れることはないとはいえ、それでも相手は自然の力である。機器の設計値以上のサージ成分が飛び込んでこないとは限らない。PC がぶっ飛んだり電話機やファックスが壊れて途方に暮れることを思えば、少々値は張るが雷サージ対策済みの電源タップを使ってみようか。

  ところで昨日は千葉の隣の東京(こう書くとなにか間違った書き方のような気がするのは気のせいか)では場所によっては記録的な豪雨だったそうで、朝のテレビニュースで洪水に見舞われたが如き街角の様子を放映していた。昨日も書いたが、正にさるテレビ番組の一場面がフラッシュバックしたような光景である。ううむ、タイムリすぎるぞ。

  そのテレビニュースの中で、若いおねーちゃんがまるで水路のようになった車道を恐る恐る渡っている映像が画面の端っこに映っていたのだが、おおそうか、もしかしてこういうときは便利なのかもしれないと、ちょっとだけ厚底ブーツを見直してみた次第。まあどんなものでも何かの役に立つときがあるものだ。どうです、みなさんも来るべき大洪水に備えて一足。俺も電源タップのついでにロンドンブーツも買っておこうっと。

  今日の横浜ベイスターズ:横浜 13-2 中日
  昨日は十二安打四得点、そして今日は十八安打十三得点。まったく、今日の半分の点を昨日に回せよ、と無茶を言っても仕方がないものの、まあしかしこういう無駄にチーム打率だけを上げる勝ち負けの仕方が、正に大洋が大洋たる所以か。どうせまた次のカードから連敗街道まっしぐらなのは分かり切ったことではあるが、これからも月に一回程度こういうゲームを見せてくれれば俺は御の字です。ええ。


07月04日(火)
  ここのところ、昼間は良い天気でも夕方近くになると突然雷雨に見舞われるというパターンがすっかり定番となっている。正に梅雨末期的な空の案配だが、しかしこれで一気に明けるにはまだちょっと早いよなあ。例年のシーケンスなら関東地方の梅雨明けは今月末だから、本来ならまだあと二〜三週間は雨がちな日が続くはずだ。まあ今年の梅雨はそれなりの降雨量だったし、水不足に陥る心配は恐らくないだろうから、そろそろ明けてもらっても一向にかまわないのだが、やはりもう一つぐらい波が来そうな気がする。
  それにしてもこの雷雨、まるで南国のスコールを思わせる。これも地球温暖化の人の所為なんだろうか。なんて考えると、つい最近「特命リサーチ 200x」でやっていた猛烈な豪雨による「東京大洪水」も、あながち絵空事じゃないかもなあ。

  今日も今日とて安打数では勝っているのに結局試合には負けるといういつものパターンの横浜ベイスターズ。まあこんなのもいかにも横浜らしいというか、往年の大洋ホエールズ時代を彷彿とさせる大味な試合運びが帰ってきたようで、長年のファンとしては大変喜ばしい。最近の勝敗も七連敗 → 五連勝 → 四連敗って、勝ってるんだか負けてるんだかよく分からないうちに結局大幅に負けがこんでいるというあたり、いかにも大洋である。

  まあここまできたら残りは消化試合。別に何連敗しようが誰も文句を付けるでなし。せいぜい恥ずかしくない程度に残りの試合をこなしてもらって、早いところ来年に向けての若手育成に主眼を置いた選手起用をお願いしたいところだ。とりあえず金城、多村は育ったことだし、あとは宮内とか石井義とか田中一徳とかさ。

  そう思えば来年が楽しみになるのである。ああ楽しみだったら楽しみだ。


07月03日(月)
  つかの間の休日を終え、またいつもの日常が戻ってきた月曜日。いつもなら「ブルーマンデー」そのままの、正にダルダルで機嫌最悪なのが常である月曜日の朝なのに、さすがにこの休み期間中に気が済むまで睡眠をとったおかげで今朝の寝起きは非常に爽快である。

  連日の残業や休日出勤ですっかりなまってしまった体に渇を入れるため、昨日は久しぶりにジョギングを再開してみた。だいたい毎年暖かくなった春先あたりから思い出したように走り出し、死ぬほど汗が出る真夏を経てそろそろコタツが恋しくなる晩秋に一時お休み、そしてまた春に再開するというのがここ数年のパターンだったのだが、今年はあまりに忙しすぎてとてもじゃないが走る余裕などなかったのだった。それがここに来てようやく気持ちにも物理的な時間にもほんの少しだが余裕が出てきたことだし、連休のついでにいっちょ走ってみようかい、と思い立ったわけである。

  タンスの奥から久しぶりに短パンを取り出して、履き慣れたジョギングシューズで足を包めばいっぱしのジョガー気取りである。コースはいつもの自宅前を出発し幹線道路をぐるりと一周する約五キロのジョギングコース。久しぶりだからとりあえず目標タイムは軽く二十五分ってところか。普通に走れば二十分ちょいぐらいで走れるからまあこれぐらいは楽勝なんだが、いきなり頑張って走っても体を痛めるだけである。何事も慣らしが肝心、いきなりはろくなことがないのだ。ま、軽くいきましょうよ軽く。それじゃレッツゴー。

  って自分で自分を甘く見すぎた私が馬鹿だった。楽々の余裕綽々で走りきりつもりだったのに、這々の体で帰ってきた頃にはヘロヘロのバテバテである。心臓はバクバク、口もパクパク。呼吸困難で途中で死ぬかと思った。タイムは三十分ジャスト。まったく何が軽く二十五分だか。ほとんど歩いてるのと変わりないスピードである。堂々のワースト記録更新である。ううっ、いつの間に俺の体はこんなにもなまくらになってしまったのか。情けないったらありゃしない。

  ううむ、これはマジでやばいような気がする。とにかくひたすら走り込みだ。


07月02日(日)
  三連休最終日。今日はさらに暑い。

  昼間に飯を食い行こうとして車に乗ったら、車に付属している外気温計の針は摂氏三十八度を指していた。三十八度って体温計じゃないんだから。まあそれなりの誤差分をさっ引いたとして三十八度は大げさとしても、少なくとも三十度を超えているのは間違いない。もあっと体にまとわりつくような粘土の高い空気の質感は、まさに真夏のそれである。とにかく暑い。

  だが夕方になって突然空が真っ暗になり、やがてポツポツと雨が落ちてきた。丹田にズシンとくるような、空を裂いて轟き渡る雷鳴。稲妻の青白い閃光とともに一気に気温が下がっていく。雨がアスファルトを打つ音。立ち上る埃の匂い。遠い昔に見たような気がする夏の一こまを思い出す。
  この休みのあいだに、ふと立ち寄った電気屋で、「ぼくのなつやすみ」の広告を見かけた。昭和五十年八月、主人公の「ボク」は九歳。ここのサイトマスタの「僕」は八歳だった。記憶が確かならば「僕」はこの年の夏、母親の実家がある九州・天草へ夏休み期間中ずっと遊びに行っていたはず。ああ気になる大変気になる。「FF IX」なんかよりよっぽど気になる。

  そんなわけで、「僕」の三日間の休暇はこれにて終了だ。なんだかもう、あっという間に三日が過ぎてしまった。「休日」という重力ポテンシャルに向かって人が落下している時には、絶対に時間の歩みが加速しているに違いない。アインシュタインはけだし天才である。

  明日から仕事。嬉しいな。


07月01日(土)
  三連休二日目。今日は昨日にも増して一段と暑い。多分この夏一番の暑さではないだろうか。

  それにしても今年の天候は実に分かりやすいというか、四季そのものがはっきりしているというか、まるでカレンダーの挿し絵そのもののような案配である。冬は冬で寒く、春になればそこそこ暖か、梅雨にはきっちり雨が降って、そして夏になったら夏らしく暑くなる。一つの場所に居ながらにして様々な気候を楽しめるのは、中緯度地方に住むものの特権である。

  今日はかみさんがバリ島関連のオフ会に出かけてしまったため、夕方から一人でのんびり。聞かずにたまっていた CD をかけながら居間の床に寝そべっていると、自然に眠気が襲う。ふと意識が遠のいたと思ったら、CD はとっくに止まっている。窓の外は見事な夕焼け。もうそんな時間か。
  夕方とは言え、昼間の日差しにあぶられた空気はまだ十分に熱気を帯びている。あんまり暑いので T シャツを脱いで上半身裸でベランダに出てみる。上半身むき出しの、片手に缶ビールを持った男一人。家の前は小さな池になっているから、誰かに見られる心配もないだろう。もっとも見られて困るものでもないが。
  タバコに火をつけ、ゆっくり煙を吐き出す。風のない空に向かって紫煙がまっすぐに立ち上っていく。
  池からは蛙の合唱。遠くに犬の鳴き声。

  キンと音がしそうによく冷えたビールを口から一気に飲み干すと、食道が「美味い美味い」と言っている。胃も「美味い美味い」。惚けた脳味噌もつられて「美味い美味い」と。

  夕涼み よくぞ男に生まれけり


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