みくだり日記    2000年07月後半
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07月31日(月)
  今日は午前中半休を取って、もうすぐ有効期限が切れてしまうパスポートの継続申請をするため諸々の手続きを行う。まずは住民票の写しを取得するために近所の市役所出張所へ。

  この出張所は消防署の一角を間借りするかたちでこぢんまりと営業している。たいていは市役所から派遣されたと思われるおばちゃんが一人で受付業務の全てを切り盛りしているのだが、繁忙期には待機中の消防隊員が手伝っていることもある。今日は月曜日とあって手続きをしに来る人が多いからか、出張所に入ってみるといかにも屈強なそうな消防隊員二人が忙しそうにあたふたと動き回っていた。なれない手つきで住民票のコピーを黙々と取っている。オレンジ色の T シャツを着ているところを見るとレスキュー隊員、いわゆる「オレンジ」の人だろうか。

  こういう地域住民へのサービスも立派な業務の一環ではあるのだろうけど、「コピー機が詰まった」とかなんとか大騒ぎしておばちゃんに助けを求めている姿は、なんとなく「陸に上がった船乗り」といった案配。まあ「オレンジ」の人達がこうして本来外の仕事をしているということは、街が平和だということではある。

  住民票の写しを入手したら、お次は本番のパスポート申請である。今日はパスポートの申請が終わったらそのまま都内の某半導体系商社に向かうので、いったん帰宅してスーツに着替えて再出発。電車の乗り継いで旅券業務のある千葉駅へ向かう。そう言えば千葉県民になってもうずいぶんと経つが、成田空港に行くときに通過したことは何度もあったものの、実際に千葉に行くのって初めてのような気がするなあ。

  パスポートは十年もので申請。次に申請するときには十才歳をとっていると考えると、それはものすごく先のような気がするし、きっとあっと言う間のような気もする。この十年でいくつのスタンプを押すことになるんだろう。

  午後から都内の某半導体系商社で先週の続き。なんだかんだで二十三時近くまで仕事。道中本が読めるのはいいけど、やっぱり電車通勤は疲れる。カスタムチップの設計はいよいよゴールが見えてきた。が、なんとしても夏休み前までには終わらせなければ。そうしないと山に行けない。


07月30日(日)
  昨日は帰宅後すぐに倒れ込みそのまま泥のように熟睡。確かに炎天下のアキバを延々とウロウロし、その後に丸一日かけて PC のセッティングその他をやったりしたから、自分じゃ気づかないうちに相当疲れていたの。まあ普段の寝不足がどっと出たのかもしれないが。

  CATV で放送されていたアニメ映画「AKIRA」を鑑賞。断片的ながらも原作は一通り読んではいたけど、劇場映画版を見るのは初めてだ。独特のダークな雰囲気、スピード感。原作の持つ妖しい魅力を動画という特性に十二分に対応させたこの映画は、さすがに原作者の大友克洋自らが製作に当たっただけのことはある。近未来の日本というよりどこかサイバーな香港を思わせるような猥雑な都市の風景や、アニメにありがちな無国籍風とは無縁の、いかにも「大陸顔」的な登場人物達の表情が、「アジア」を強烈に主張している。「AKIRA」は日本のみならず、世界各国で紹介されて大きな人気を博しているそうだが、こうしたアジアンテイストがその所以の一つなのかもしれない。

  作者の大友克洋は手塚治虫に傾倒していて、是非とも自分も手塚作品のような映画的手法をふんだんに取り込んだ漫画を描きたいと思ったそうだが、「映画的手法」という観点では「AKIRA」は十分に手塚治虫を超えていると思う。そういえば「AKIRA」以降はすっかり映像系の人になってしまったような。今もどこかで漫画の連載はやっているのだろうか。


07月29日(土)
  今日はかみさんの友人の PC 購入につき合うために朝から秋葉原である。いつも通り購入・運搬からセッティングまでのフルコースであるから車での秋葉行きなのだが、土曜日ということで駅前駐車場は猛烈な混雑が予想される。そのため朝は七時半起きである。まったく、普段ならどうやってもこんなに早い時間になぞ起きられやしないの。しかしこうした指南役もこれで何回目だろうか。まあ本人も好きでやっているのだが。

  ところでかみさん友人の希望はというと、Office2000 インストールモデルで、出来れば DVD-ROM ドライブがあると嬉しく、PC 本体の他にプリンタとラックを含めて予算十五万から二十万円の間で、とのこと。選別にいろいろ悩んだが、在庫状況や予算分配から結局以下のような組み合わせとなった。

  PC 本体はまあまあそこそこだが、モニタとプリンタは相場よりもかなり安い。それでもPM-760C はそろそろ在庫一斉処分という感じで、こういう値段であってもおかしくないかもしれないが、A702H の方は破格値と言ってもいいだろう。相場から五千円以上安い。アキバ広しと言えど、こんな値段で売っているところは他にはないぞ。限定十台ってことだったけど、買った店が店だけに本当に利益が出ているのか心配だ。ううむ、大丈夫なのかツートップ。まさか倒産前のヤケクソ投げ売りじゃないだろうな。

  推定気温摂氏三十五度、灼熱の秋葉原を数時間さまよって全てを購入後、セッティングのためにかみさん友人宅へ。ISDN の TA との接続に何故か手間取ってしまったが、その他は概ね順調に設定完了。ラックの組み立てから PC 本体の設置、プリンタの接続、各種アプリケーションのインストールや、プロバイダとオンラインサインアップをしてネットへの接続設定などなどをやっていると、なんだかんだで一日がかりになってしまう。お土産に家庭菜園で取れた季節の野菜一盛りをいただき、日付が変わる直前に帰宅。さすがに疲れた。


07月28日(金)
  東京都東部及び千葉北西部の本日の天候 : 北西の風 風力一 曇りのちところによりにわか雨

  うっしー二連勝。どうした、気象庁。

  久しぶりに都内の某半導体系商社に朝から外出。ここ数日涼しい日が続き、今日も梅雨明けから先週までの暑さに比べればまだだいぶ涼しい方だ。それでもやはり郊外と比較すると都内は暑い。体感的に二度から三度は気温が高いような気がする。湿気もしかり。さすがに暑いから上着は着ていかなかったが、それでも十分に蒸し暑く、外をちょっと歩くだけで首筋に汗がにじんでくる。これから来月中旬の夏休みまで、また何度かここに来ることになりそうなんだけど、来週からまた暑さが戻ってくるということで、ちょっと憂鬱だ。

  某半導体系商社に到着すると、先月まで俺達がデバッグ作業を行うために使用していたデザインルームは別の顧客が使っているらしく、他の部屋に移ってくれとのこと。担当者は「替わりに特別にお部屋をご用意しました」という。おおそれは、一体どんな豪華なところなのか、とついていくと、そこはフロアの中をあり合わせのパーティーションで仕切っただけの「掘っ建て部屋」であった。まあこういうのもある意味「特別」ではあるが。ええ、贅沢は言いませんとも。

  ところでその「別の顧客」というのが、聞くところによると九州の某工業機械系メーカのエンジニア達で、わざわざ会社のある九州からこちらにやって来て開発作業を行っているらしい。今月の頭に上京し、某半導体系商社の近くのホテルに泊まりつつ連日深夜まで仕事をしているそうだ。なんでも本来なら今月いっぱいの予定だったのだが、諸々の事情(要するに開発が遅れているということだ)により来月下旬ぐらいまでこの生活が続くことになりそうだとのこと。ううむ、なんだか人ごととは思えないというか同類相哀れむというか。ちらっと覗いたらみんな一心不乱にワークステーションに向かっていたけど、さすがに疲れていそうだった。死なない程度に頑張れ、と扉の隙間から念を送っておいた。

  闘志むき出しのパフォーマンスや小細工なしの直球のみに命を懸けるピッチングスタイルから「炎のストッパー」と呼ばれ、ストッパーとしていくつかの輝かしい戦歴を残しながらも、脳腫瘍のため三十二歳という若さで他界した元広島東洋カープのリリーフエース津田恒美(恒実)の半生を描いたドラマ「最後のストライク〜炎のストッパー(オフィシャルサイト:http://www.fujitv.co.jp/strike/)」を見た。二時間という時間制限の中、さすがにエピソードを詰め込みすぎたかちょっとドタバタとした内容だったけれど、総じて良くできていたと思う。

  津田といえば今でもよく覚えているのが、対阪神タイガース戦九回裏の大ピンチに、当時鬼のように打ちまくっていた強打者バースに対して三球全て真っ向勝負のストレートで三球三振を奪う場面。プロ野球ニュースか何かでバースが「ツダはクレイジーだ」って言っていたのが印象的だった。このシーンはドラマ中でもエピソードとして紹介されていた。

  それにしても津田役・岸谷五郎のピッチングフォームは本当にそっくり。あの跳ねるような独特の投げ方はもちろん、投げ終わった後に右足が一塁側を向くクセまで見事に再現していた。普段体重は七十一キロだそうだが、体型を津田と出来るだけ似せるためピッチング場面を撮影する時には七十三キロまで増やし、その後の闘病シーンのために八日間で八キロ落として役作りしたそうだ。八重歯も歯医者でくっつけてもらったとのこと。投手が熱いなら役者もしかり。

  実に月並みな表現だが、「記憶に残る選手」というのは、きっとこういう人のことを言うのだろう。津田恒美、いいピッチャーでしたよ。


07月27日(木)
  千葉県北西部の本日の天候 : 北西の風 風力三 曇りのち

  人類の叡智を結集したスーパー・コンピュータを駆使した天気予報も、ウシガエルの野生の本能には勝てなかったか。ううむ、ホモ・サピエンスがしょぼいのか、あるいは両生類が凄いのか。月面に人を運ぶことは出来ても、明日の天気を正確に予測することが出来ないとは。両生類六億年の歴史の前には哺乳類なぞまだまだ赤子同然なのだろうか。スペースシャトルで生物実験にカエルを使っていることが恥ずかしくなってきた。ともかく、気象庁敗れたり。
  ちなみに明日の天気は、気象庁の予報によると終日曇りで雨の心配はなし。一方うっしーの方はというと、昨晩と同様に鳴き声は非常に少ない。ということは明日も雨。ううむ、また意見が分かれましたな。さて、明日はどっちだ。

  ちょっと前から異常な盛り上がりを見せている「2チャンネル」の「文体模写してください」というスレッドを大笑いしながら読んでいる。いやはやまったく、文才に溢れる人たちが世の中にこうもごまんといるものだとは。それにしてもカフカの「変身」なんていつ読んだっけな。


07月26日(水)
  「夕焼けになれば明日晴れ」とか「ツバメが低く飛ぶと雨」「カエルが鳴くと雨」などという諺を、誰しも一度は聞いたことがあるのではないだろうか。このように自然現象をもとに天気を予測する技を「観天望気」と言う。昨今の天気予報は、超強力なスーパー・コンピュータを駆使した情報処理技術と長年に渡るデータの蓄積により、かつて「腹痛の時は『天気予報』と三回言え」(つまり当たらない)と言われた時代に比べると遙かに正確になってきたが、そうした現在においても漁師や山登りなどの達人は、広い範囲の漠然とした天気予報よりは、山や雲、風、さらには動植物の行動・状態を観測する「観天望気」によって局所的な天候を予測し、自分たちの行動を決めているそうである。

  昔から言い伝えられてきた観天望気の中には、どうにも迷信くさいものもあれば、それなりに科学的な裏付けができるものもあって、調べてみるとなかなか楽しい。例えば「猫が顔を洗うと雨」あたりは比較的よく聞くフレーズではあるが、猫を飼ったことがある人には自明だろうけどこれはかなり疑わしい。通説では雨が近づき湿気が増すと髭がしなってくるので顔を洗うということらしいが、たいがい猫はしょっちゅう顔を洗っているもので、その頻度と雨との相関関係はかなり薄いだろう。「カエルが死んでいると雨」というのも、そんなこと言ったら沼地近くの幹線道路は毎日雨が降り続くことになる。

  一方「ツバメが低く飛んでいると雨」も似たような言い回しだが、こちらはきちんと裏付けがあるそうだ。ツバメが食べるある種の昆虫は湿度が高くなると地上近くを飛ぶ性質があり、つまりそれを追っているツバメは低空飛行をする。湿度が高くなるのは一般的に天気が崩れてくる前触れであることが多いから、一応は理にかなっているわけだ。

  とまあ観天望気についてダラダラと書いてみたのは、実は我が家にも翌日の天候を予想しうる観天望気的な現象が存在するからである。
  それは「うっしーが鳴かない翌日は雨」。

  我が家の前の池で普段やかましいほどの大合唱を聞かせてくれる「うっしー」ことウシガエルが、何故か夜半になってもほとんど鳴かないことがある。長年の経験則からいくと、そういう時の翌日は決まって雨になるのである。確度はだいたい八割といったところか。かなりの高正解率と言っていい。ちなみに今日はほとんど鳴いていない。ということは明日は雨になる確率が高い。

  しかし気象庁の予報によると、明日の千葉地方の天候は曇りで降水確率は三十から十パーセント程度とのこと。つまりは日中雨の心配はほとんどないということだ。ううむ、一体どちらが正しいのだろうか。気象庁の科学力が勝つか、うっしーの野生の本能が勝つか。明日の天気が楽しみである。


07月25日(火)
  猛烈に眠い火曜日。ルーチンワークとなった業務の一部を脊髄反射のみでこなし、それ以外ははたして今自分が起きているのか寝ているのか、それすらもよく分からない。そんな一日。長い人生、まあこういう日もある。こういう日の方が多いような気がするけど。

  さそり座デルタ星が歴史的な増光
  ちょうど今時分なら夜半前の南の低空に大きな S 字型が嫌でも目につくさそり座。そのさそり座を形作る星の中で、さそりの頭部に位置するデルタ星が突然 2.3 等星から 2.0 等星まで増光したとのことだ。「変光星」という特殊なものを除くと一般的に恒星の明るさは安定しているのが普通で、この星のように突然増光を始めるというのは非常に希なケース。

  この星のスペクトルを観測すると、今までは普通の B 型星だったのが、水素の輝線を示す Be 型と呼ばれる天体に変貌していることを確認。 Be 星とは高速自転する高温度の明るい星で、星の周囲に円盤が形成され、それが変光につながるわけだ。このスペクトルに大きな変化が見られることと、明るさにも顕著な変動が見られたことから、Be 型の中でも特に「カシオペア座ガンマ型」と呼ばれる爆発型変光星に姿を変えたものと推測されるそうだ。ようするに星の表面で大規模な爆発が起き、そのために明るさが増した、ということ。

  まあ星のタイプが違うので同様の現象が発生することはまずありえないけど、もし仮に太陽でこんなことが起きたら、地球上の生命は一発で全滅だろう。さそり座デルタ星に惑星があって、そこに知的生命体がいたとしたら、彼らは一体どうなったのか。なんだか「鉄腕アトム」の最終回を思い出してしまった。古っ。


07月24日(月)
  我が家の前に池があり、そこには「うっしー」ことウシガエルが多数生息していることは本欄で何度か紹介してきた。そのうっしー池と我が家の間には何軒分かの造成中の宅地予定地がある。それらのうち四、五軒は既に立派な家が建ち、名も知らぬ人々がそこで生活を始めているのだが、我が家に最も近い場所は未だ空き地のままとなっている。はたしてそこはまだ売り出ししていないのか、あるいはいつまでたっても買い手が付かないのかは定かではないが、人手の及ばない更地として放置状態であるからして、水温む春先から盛夏けだしいこの季節にかけて、たくましい雑草達の緑色の穂がたわわに垂れ集うのである。

  ところが先日のこと、あまりに乱雑に雑草が生い茂ってしまったことに、いくらなんでもこのままでは商品としての見栄えがあまりに悪いと業を煮やしたか、その土地を管理する某不動産会社が雑草を一斉に刈り取ってしまったのだ。それはもうバッサリと。跡形もなく。間違った用法であることを敢えて承知の上で使用するが、「ペンペン草も生えない」とは正にこのこと。目にまぶしい緑一色役満状態からうって変わって、赤茶色の痩せた土地が一面に広がる、どこにでもあるただの空き地へと変貌を遂げたのであった。

  そして吹き荒れる真夏の強風。

  防風林として重要な任務を担っていた草木の面々。彼らを失った空き地から、容赦なく赤色の粒が風に乗り、一団となって大気に舞う。土地の記憶とそこに育まれた数多の植物達の遺伝子情報を携えた赤色の流浪民は、与えられた運動エネルギーを地球の重力及び空気との摩擦とで相殺し、それらポテンシャルがゼロに釣り合ったところにいつしか落下。あるいは侵入。全てを赤に変えていく。

  だからさー、床がすっげえザラザラなんだよぉ。おかげでこのクソ暑いのに窓が開けられねえんだよおぉ。ちきしょー。責任者出てこい。


07月23日(日)
  今月の頭から突然再開したジョギング。さすがに平日に夜中に帰ってきてから走る元気はないので、週末にまとめて走っているのだけど、梅雨も明けて順調に晴天が続くこの頃は、全長五キロのランニングコースをだいたい週に二日から三日程度の頻度で走っている。走り始めた頃は三十分を切るのがやっとという情けない状態も走り込むにしたがって順調にタイムが伸び、今ではほぼ二十五分前後のペースで走りきることが出来るようになった。

  ものの本によると成年男子の場合、趣味でジョギングをするなら五キロ二十五分ぐらいが適正とのこと。多分もっと真剣にトレーニングを積めばもうちょっと速く走れるようになるだろうが、別にマラソン大会出場を目指しているわけでもなく、特にこれ以上タイムアップを図らなくてもいいだろう。長く続けるにはお気楽に走れるこれぐらいのペースがちょうど良いのだ。何ごとも気楽にやるのが一番だ。

  ところで走り始めて身体的になにが変わったか。何故か体重にはほとんど変化はない。いくらなんでもあれだけ汗をかいて体内のエネルギーを消費すれば、少しは体重が減ってもいいような気がするのだけどどうしてなのか。食べる量は全然変わっていないのに。
  そのかわりと言ってはなんだが、体脂肪率がみるみる減っているのだ。走り始める前は十六パーセント後半だったものが、現在は十四パーセント前半。二パーセントちょっとの減である。体重が変わらずに体脂肪率が減ったということは、それだけ筋肉が付いたということ。って、どこに。足にか。そう言えば最近ジーンズを履くときに、なんとなく太股あたりが引っかかるような気がする。ううむ、足に来たか筋肉が。競輪選手じゃないんだから。

  ということでこの週末も天気が良く、じっくりと走り込むことが出来たのだが、どうしたわけかちょっと膝が痛い。特に左膝の裏側、ヒラメ筋(ふくらはぎ付近の筋肉)が膝に接着するところのスジが、膝を屈伸するときに鈍い痛みがある。衝撃のきついコンクリートやアスファルトの上を走りすぎたからだろうか。それとも走るときのフォームが悪いのか。ううむ、俺って内股、扁平足だからなあ。自分の知らないうちに、膝に負担がかかる変なフォームで走っているのかもしれない。ちょっと研究してみよう。

  しかしまあフォームはそうなのかもしれないが、もしかするとシューズが足に合ってないのかもしれん。いや、きっとそうだ。そうに違いない。フォームではない、シューズが悪かったのだ。って、そう言っておけば新しいシューズが買えるな。


07月22日(土)
  先日購入した冷蔵庫が今日納入。ちなみに買ったのは、某掲示板で少しだけ話題になった「切れちゃう冷凍」でおなじみ三菱電機製の MR-M38X である。色はマーブル・シナモン。うちのキッチンの壁とほぼ同色で、作りつけみたいな雰囲気がなかなか良い。

  ところで数ある冷蔵庫の中から何故これを選んだか。「切れちゃう冷凍」はともかくとして、消費電力が少ないとか動作音が静かとか、もちろん値段が手頃だったとかいろいろあるのだが、最大の決め手は五室に分かれた各冷蔵スペースの全ての温度設定を前面に設置されたコントロールパネルで細かく設定できるところか。いやほら、なんとなくサイバーな感じがして。
  で、さっそく使ってみているのだが、これがまたよく冷える。ビールもジュースもあっと言う間にキンキンに冷えてくれる。って、冷蔵庫なんだからそんなの当たり前なんだけど、いままで使っていたヘタレ冷蔵庫の冷却能力がそれだけ落ちていたということか。

  冷蔵庫の納入が終了した昼過ぎに休日出勤のため会社へ。何も休みの日の昼から会社になんか行きたくないけど、来週の頭にとある締め切りのタスクがあって、諸々をそれに間に合わせるにはどうしても今日中にやらなければならないことがいくつかあるのだ。
  それにしても今日はめちゃくちゃ暑い。家を出る前にネットの天気予報を見てみたら、今日は最高気温が三十五度前後まで上昇するかも、なんて書いてあったが、実際三十五度なんて楽勝で上回っていそうだ。ま、こういう暑い日はどこかに出かけたりなんかしないで、エアコンのバッチリ利いた会社で仕事でもしているのが一番である。休日出勤最高。休日出勤バンザイ。くそ。

  会社に着くと、ソフトウェア担当の同僚が皆死にそうな顔で黙々と仕事をしている。伸び放題の髭と、白く精気のない顔から察するに、昨晩徹夜したらしい。彼らも来週頭の締め切りに向けて頑張っているのだ。ハードウェアが大方出来上がって、今度はその上に乗っかるソフトウェアの開発に本腰が入るところで、これから製品の量産開始までがソフト屋の本番なのだが、まあ俺も二ヶ月前には何日も徹夜したし、ハード屋から順繰りに巡って次はソフト屋の番ってわけだ。昨日徹夜したおかげでなんとか格好はついたようだが、細かいチューニングがまだ必要なため、最悪今日も徹夜になるかもしれないとのこと。こうして我々技術屋の魂を少しずつ奪い取って、製品は作り上げられていく。

  夏の高校野球神奈川県大会の三回戦で、俺とかみさんの母校同士が対戦。結果は六対三で見事俺の母校の勝利である。ふん。十年早いのだよ。


07月21日(金)
  CATV サービスに加入して何が嬉しいって、もちろん高速なネット接続が二十四時間定額制で手に入ったというのはもちろんなのだが、やはり CATV の本分である TV 配信の内容が大変素晴らしいのである。音楽、スポーツ、アニメ、ドラマなど配信されてくる CS 系放送番組のどれもがツボにはまるというか、「これが見たかったんだよ」というものばかり。

  たとえばアニメでは「(旧及び新)キューティーハニー」「六神合体ゴッドマーズ」「聖戦士ダンバイン」「ミドリのマキバオー」「(旧及び新)ルパン三世」「あらいぐまラスカル」なんていうタイトルが連続して放送されたりするわけだ。「ゴッドマーズ」なんて粗筋もなにも今まですっかり忘れていたのに、オープニング曲を聴いたとたん遠い昔夢中になって見ていた記憶が沸々と蘇って、思わず涙してみたり。
  これら非常にそそられる番組が目白押しな状況では、もはや普通の地上波放送はほとんど見ていない状態である。せいぜい出勤前に見る朝のニュースとワイドショーぐらいか。

  そういえば CATV の番組の中に「FOX」も配信されていて、こちらはアニメなどとともに割とよく見ている。「FOX」には個性的で良質なドラマが多く、「X-FILES」や「シカゴ・ホープ」、それに「ミレニアム」あたりが代表的なコンテンツだろうか。「X-FILES」と「シカゴ・ホープ」は日本でもおなじみで、以前地上波でも放送されていたから見たことはあったが、「ミレニアム」は CATV 放送で初めて見たのだけど、これがなかなか面白い。ストーリーとしては、立証不能な難事件を特殊な能力を駆使して解決に導く闇の組織の話、という感じで、系統的にはなんとなく「X-FILES」を彷彿とさせる内容だが、番組製作が「X-FILES」と同じクリス・カーターだから似るのも当然と言えば当然か。ちなみに主演には「エイリアン 2」のアンドロイド役だったランス・ヘンリクセン。相変わらず個性的な演技でいい味を出している。

  ところで「X-FILES」のことを調べていて分かったんだけど、X-FILES のスカリーの新パートナーにロバート・パトリックなんだそうで。ロバート・パトリックって確か「ターミネーター2」の T-1000 役だった人か。あの液体型アンドロイドの印象が強烈すぎて、今度は FBI の捜査官って言われてもちょっとピンとこないなあ。そもそもデイビット・ドゥカブニーあっての「X-FILES」だったのだが。

  本国では「X-FILES」はフィフス・シーズンに突入。現在 CATV で放送しているのはサード・シーズンに入ったばかりだから、ロバート・パトリック版「X-FILES」はまだ当分先だ。一応楽しみにしていよう。


07月20日(木)
  そりゃまあ確かに昨晩はずいぶんと夜更かししたような気はするが、いくらなんでもこんな時間まで寝てることはないだろう、と我ながら思うに十分な午後三時半起床。寝疲れて、というよりあまりの暑さに目が覚めた祝日の午後。

  夫婦してあまりエアコンの冷気が好きではない我が家では、一応一般家庭並にエアコンは設置されているものの、よほど暑くて我慢ならないとき以外は稼働することはほとんどない。幸い我が家はちょうど風の通り道になっているらしく、南北の窓を開ければマンションの前にある池で冷やされた空気が程良い程度に流れ込み、室内の気温はそれなりに過ごせる程度の温度に下がってくれるのだ。それでも異常な高温高湿度で、なおかつどうにも無風状態、という日はしかたなくエアコンのお世話になることもあるが、そんなことはおそらく一夏通しても数回程度だろう。
  そんな我が家であるから、寝るときはエアコンつけっぱなしで、なんて一度もしたことがないのである。ドライにすらもしない。こんな話を他人にすると「信じられない」とか「よくそんなので寝られるな」などと言われることもあるが、必要ないものは使うこともない。

  そういう我が家のほぼ唯一の涼を呼ぶ文明の利器的電化マシンは、昔ながらの扇風機である。家の風通しがよいことは前述したが、流れ込んできた池からの冷風を扇風機で適当に攪拌してやれば十分に涼しくなるのだ。まあ確かにエアコンが涼しいのはそうなのだが、無理矢理気温を下げるのではなく、こうして自然な(と言っても人工的だが)風による冷却はなんとなく体に優しい気がする。エアコンに比べれば電気代も安いし室外機による排気熱もない。人に優しく地球に優しい。扇風機最高。扇風機ばんざい。

  しかし悲しいかな扇風機はその仕様上、ごく狭い範囲にしか直接の冷風を送ることが出来ないという唯一にして最大の弱点をもっている。いきおいその涼風を求めて扇風機の奪い合いになることもしばしばである。特に就寝時はその最たるものとなる。寝るときは双方の布団の真ん中に扇風機を置き、首振り機能を作動させてとりあえず公平に風が巡るようにしているのだが、暑苦しくて目が覚めるといつのまにか角度が変えられていたり、首振りを強制停止して風を独占されていることもあったりして、なにかと夫婦間紛争のネタになっているのである。

  そうこいうことで冷蔵庫も壊れたことだし、ついでにそれぞれの「マイ扇風機」を買おうかと画策中ではあるのだが、部屋に二台の扇風機を置きそれぞれが風に当たっている姿を想像するとなんとなくバカらしい気がちょっとして、どうにも踏ん切りがつかないハマダ家であった。


07月19日(水)
  CATV によるネット接続を導入して喜んでいるうちにすっかり忘れていたテレホーダイの解約をやっと今日した。NTT の締め日は毎月二十日なのだが、しかし今月は明日二十日が「海の日」の祝日でサービスは当然お休み。したがって今日を逃すと使いもしないテレホーダイ料金一ヶ月分を無駄に取られるところだった。危ない危ない。確かテレホーダイを使い始めたのは、メインで使っている(使っていた)プロバイダ(so-net)の接続使用料金が月間三千円で百五十時間まで使用できるように改定された時についでに加入したから、もうかれこれ一年以上前だったか。テレホーダイにもずいぶん長いことお世話になったものだ。

  ところで CATV ネット接続環境に移行したことで、今までダイヤルアップで使っていた so-net のアカウントはいっそ解約してしまおうかとも思ったのだが、so-net アカウントのメールアドレスにはいくつかのメーリングリストを登録してあって、メールアドレスがなくなってしまうとそれらの設定を全部やり直さなければならず、結構面倒くさい。それに旅行や外出したときなどではダイヤルアップのお世話になることもまだまだあるし、CATV 回線が突然ダウンすることだってないとは限らない。と言うか絶対にある。そういう時の予備として、一つぐらいは大手プロバイダのアカウントを残しておくとなにかと安心だろう。

  そういうことでやはり一応 so-net のアカウントも残しておくことにし、最も料金の安いコース(ポケットコース:月間五百円/五時間まで)に変更。プロバイダとの契約も変更して、今日テレホーダイを解約。まあこれからも旅行などでちょくちょくお世話になることもあるけれど、ともかく自宅でのダイヤルアップ接続環境とは、CATV がダウンするなど不測の事態に陥らない限りこれで当分のあいだおさらばである。ああすっきりした。

  なーんて思っていると、なんだか今日はやけに回線が重いのである。つい先ほどまで高速ネット接続のスピードをほしいままにしていたのに、テレホーダイタイム少し前から突然レスポンスが悪くなってしまった。今まではどんな web サイトを見てもほぼ瞬間的にページが表示されていたのに、リンクをクリックしてから三呼吸ぐらいたってようやくトロトロと表示され始める始末。ううむ、これは一体どうしたことか。よもや解約したテレホーダイの呪いかっ。

  って、多分プロシキ・サーバあたりがヘタっているからだろう。それに遅いって言ってもだいたい 100kbps 〜 150kbps ぐらいは出ているから、これでも十分 ISDN の二倍程度は速いんですけどね。いやあ、慣れって恐ろしい。


07月18日(火)
  梅雨もめでたく明けて夏本番である。毎日クソ暑い日が続く七の月。本日の最高気温、摂氏三十五度。体温じゃないんだから。最低気温、摂氏二十六度。つまりは日に当たってぬるくなったプールの中で寝ているのと同等なわけだ。ううっ、そう考えると大変気持ちが悪い。どおりで寝苦しいと思った。

  いやしかしこの季節何が困るって、そりゃまああんまり暑すぎるのも困るわけだが、そこはそれ、夏は暑いものと相場が決まっているわけで、冬や春秋に比べて少しばかり気温が高くともまあしょうがないかと思うのである。暑くてもいいじゃないか。夏だもの。寝苦しくてもいいじゃないか。プールだもの。みつおの標語で暑苦しさ倍増だ。

  で、何が一番困るか。それはね。
  冷蔵庫、頓死。冷凍室、全滅。氷、じゃじゃ漏れ。アイス、融解。冷凍食品、室温食品化。修理代、五万七千円。

  殺ってやる。いっそハンマーでぶち壊したる。このヘタレ冷蔵庫野郎め。


07月17日(月)
  つい先日九州あたりが梅雨明けしたと思ったら、関東・甲信越も今日なし崩し的に梅雨が明けた。まあここのところ良く晴れて暑い日が続いたから、何を今更という感がしないでもないが。まあしかし、あの「梅雨明けしたとみられる」という気象庁の弱腰な物言いって、結論をできるだけぼかす極めて日本的な表現方法で割と好きだったり。

  そんないよいよ夏本番を迎えた七月十七日。本日をもちまして、当「みくだり日記」は一周年を迎えることができました。当初は本サイトのメインページ(だった)「寝言は寝て言え」を補完する意味合いで、単なる思いつきにより始めたページでありますが、「寝言」の更新をすっかりサボっている間に、いつの間にやらこちらの方が主たるページとなってしまいました。これも本家取り、あるいはミイラ取りがミイラに、帯に短したすきに長し、などというのでしょうか。言いませんかそうですか。

  とにかく一年であります。一周年でございます。一年もの間、雨の日も風の日も徹夜連続で死にそうな朝もネタに苦しむ暗い夜も、はたまた海を越え異国の地に訪れてもなお、よくもまあ毎日毎日飽きもせずくだらない駄文を書き綴るものだと我ながら思う昨今ではあります。何がそうさせるのか。何が私を夜な夜な PC に向かわせるのか。習慣か、意地か惰性か熱病か。

  そうは申しましても熱しやすく冷めやすいが本文の私。たとえ一年続くとも、この先どこまで続くのか自分でもさっぱりわかりません。ともあれいつしかひっそりストップし、ネットという大海から泡と消え去るその時まで、皆々様におかれましては今後とも懲りないご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。

  いやしかし正直なところ、一年も続くなんて思ってもみませんでしたよ。ほんと。


07月16日(日)
  まるで体にまとわりつくような熱気に耐えきれずに起き出した日曜日の朝。ううっ、暑い。朝からこんなじゃきっと今日はとてつもなく暑くなるよなあ、などと思いながらふと時計を見ると、針の先端は十五時を指し示している。十五時。朝じゃない。すでに昼である。しかも窓を開けると、外は雲一つない快晴の良い天気である。なんだこの敗北感は。こんなことならもっと早く起きてアクティヴな休日を過ごしたってのに。今日の天気は雨もしくは曇りって言ってたじゃないか。天気予報の嘘つき。って、その前にもっと早く起きろよ俺。

  しかし天気予報が外れたおかげで、昨日までは完全に諦めモードだった久しぶりの皆既月食をゆっくりと堪能することが出来たのは幸いだった。時折空を横切っていく薄雲に邪魔されるときはあったものの、概ね空の状態は良好。ほとんど障害物が無く南側がすっぽり開けている我が家のベランダから、月食のほぼ全行程を観測することが出来た。望遠鏡でもあればそれでじっくり見るところだが、そうした機材を使わずとも肉眼で見る月食も、これまた乙なもの。

  ところで月食とはご存じのように、太陽に照らされている地球の影に月が隠される現象のこと。今回の月食でも事前に新聞などで夜の何時何分から始まる云々と報道があったが、太陽、地球、そして月の三体の運行が極めて正確であり、いくつかの運動方程式を組み合わせれば、ほぼ秒単位での予測が可能である。そう考えると月食を見るにつけ、数学的・天体力学的な美しさを感じる瞬間であり、またそれと同時に、黄色く光る満月が縁の方から少しずつ地球の影に侵され、そしてやがて鈍い赤銅色に移り変わっていく過程は実に妖しく、そしてある種エロティックでもある。不思議だよなあ月食って。

  ちなみに今回の月食は月が地球の影のほぼ中心付近を通過するため、皆既月食の時間(月に光が当たっていない時間)が一時間四十七分ときわめて長い。これほど長い食の時間の月食は、次回は約百二十年後の 2123 年まで待たなければならない(ただし日本では見えない)。まあ月食自体はそこそこの頻度で起こるのできっとまた見られるだろうし、もしかするとあと百二十年生きている可能性が全くゼロってわけでもないが、しかし今回のように諸条件や天気の状態が揃った月食を見られるのは、おそらく俺が(そして今生存しているほとんどの人にとって)生きているうちでこれが最後だろうなあ。


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