みくだり日記    2002年09月後半
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09月29日(日)
  結局この週末も土日ともに休日出勤。そういえば今月は月頭に京都に行った以外は全く休んでいないような気がする。神奈川の山奥に出張に行ったりなんだりその他諸々で、結果的にはこうなってしまった。まあそれもこれももうあと少し。全てが終わったあとのロングバケイションを楽しみに、今はただ頑張るのみである。それにしても、働けど働けど楽にならない我が暮らし。じっと手を見つめる。とりあえず、爪が伸びてる。

  昨日の夜中、切れてしまったタバコを買いに表に出た。すでに T シャツいっちょではかなり涼しい。というより寒い。少しだけ後悔しながらぶるっと身震いを一発。ふと東の空を見上げると、牡牛座のアルデバランが爛々と輝くさらに下、地平線の少し上あたりに見慣れた星の並びがある。オリオン座である。昼間の景色はついこのあいだまで暑い夏だったのに、夜空は早くも冬の装いに衣替えしつつある。そういえばいつの間にやら九月も終わり。左斜め四十五度に傾いたオリオンの姿を見ていたら、なんだか余計に寒さが増してきたような気がして、早足で家に帰った。そろそろ鍋でも食うかなあ。

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  巷で話題のTAKARA のバウリンガルがついに発売された。犬の首に着けたマイクが鳴き声を拾い、無線で人の手許の本体に送られ、200 種類もの日本語センテンスに翻訳されて表示されるということだ。希望小売価格 14,800 円。安い。絶対これは買うしかない。猛烈に購買意欲がそそられる一品であるが、残念ながら我が家には犬はいないのだった。AIBO ならいるんだけど。

  ということで、犬を飼っている方、どなたか買って試してみてくれませんか。


09月24日(火)
  いやあ、今日ほど「六甲颪」を気持ちよく聞けた日もないかもなあ。思わず一緒に歌ってしまったものな。しかしこともあろうに五時間を超す熱戦の果てにサヨナラパスボールでは、締まらないこと甚だしい結末だ。ガックリしながら、それでも気を取り直して阪神ファンのど真ん中で胴上げするのは、さぞかし読売の選手達も辛かっただろう。ううむ、カッコ悪。

  まあ、あまりの体たらくぶりに街のイメージが傷つくからという理由で「“横浜”という名称を外せ」と市議会から抗議を受けた、どこぞのへっぽこ球団のファンに言われたくないですかそうですか。


09月22日(日)
  先週の三連休は休日出勤と出張でつぶれてしまったが、今月二回目の三連休も、結局すべて出勤で終了である。素晴らしい。

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  今日はかみさんが中学時代の同窓会に出るとかで、実家に帰ってしまったのだった。なんでまたこの時期に同窓会なのか。それはともかくとして、問題は晩飯である。先週はずっと出張でいい加減外食にも飽きた。ならばと、久々に自炊してみた。そうするとメニューは何にするか。ここはやはり秋刀魚しかないだろう。

  全身に脂がのり、まさに刀の如く肥えた秋魚。旬だけあって、ただ焼くだけでも美味いに決まっているが、どうせやるなら炭火焼きが本道であろう。炭鉢に火をおこし、網の上にまるまると太った秋刀魚をのせる。炭の遠赤外線に炙られるにつれ、魚の身から脂がしたたり落ち、ジュウジュウと炭を焼く。炭で焼かれた脂は燻となり、再び焼き魚まで昇っていって香ばしい香りを絡めるのだ。うう、美味そう美味いに違いない絶対美味い。炭だスミスミ、炭もってこーい。

  しかし現在の住宅事情は、炭焼きなぞおいそれと許可できない状況にあるのだった。我が家にも狭いながらもベランダがあるから、やろうと思えば物理的には不可能ではない。しかしそこはそれ、近隣とのつきあいというものがある。煙が出る。においも出る。電話が鳴る。苦情が来る。下手をすれば消防車もやって来る。情緒以前の問題である。喜ぶのは野良のタマぐらいなものであろうか。

  仕方なしにコンロで焼く。少量の塩をすりこみ、裏表をひっくり返しつつ全身を焼く。焼いているそばで、大根をすっておろしを作る。ここも本来ならおろし金でやりたいところだが、あいにく我が家には陶器製のものしかない。まあものは大根おろし、金だろうが陶器だろうがおろしてしまえば同じではある。でも本当は違う。違うような気がする。そんなことより今は素早く成果を上げる方が先だ。右斜め後方からえぐり込むようにして、するべしするべし。

  焼き上がった秋刀魚と大量に出来た大根おろしを皿に盛る。おろしに醤油を回しがけして、これで準備万端。あとは口の中の比率が秋刀魚(三):大根おろし(七)ぐらいの勢いでわしゃわしゃとすすり込むのみだ。と、ここで気づく。そうだビール、ビールを忘れていた。

  少し開いた窓からは、少し湿った風と一緒に虫の声が入ってくる。これで月でも出ていれば完璧なのだが、曇り空もそれもまたよし。日本に生まれて本当に良かったと思う私である。


09月20日(金)
  出張六日目。当初から薄々予感はあったにせよ、トラブル続出だった今回の出張であった。こりゃ一日二日の延長は必至かと思われたのだが、山であった序盤を何とか乗り切ったあとは順調に進み、晴れて本日が最終日である。今日の測定内容はほぼ楽勝。朝からさくっと準備、測定を行い、昼前には全ての試験を終えることができた。都合約一週間に渡った出張もこれで終了である。

  今日は朝から雲一つなくスカッと晴れ渡り、澄んだ空気の向こう鎮座する富士山の威容がやけに間近に見える。山頂付近にはうっすらと白いものが被さっている。そういえば昨晩は放射冷却現象でかなり冷え込んだようだ。冠雪だろうか。もうあと一月もすると、山の半分ほどがあの白い部分に覆われるのか。そんなことを考えながら、青い絵の具を塗ったような秋の空に向けて煙草の紫煙を舞い上がらせると、なんとなく晴れがましい気分になる。そういえばトラブルばかりだった週前半はずっと雨降りだった。1bit のモノトーンから 16bit フルカラーの世界へ。偶然ではあろうが、なんとなしに暗示的である。

  ということで帰ってまいりました。たった一週間。されど一週間。いやあ長かったですわ。


09月19日(木)
  出張五日目。昨晩は同行者たちと御殿場駅前の居酒屋で飲み。今回の測定作業もどうにかこうにか山を越えて、そのお祝いも兼ねて軽くいってみようか、ということだったのだが、今回の出張には機械の一部を設計してもらった社外の人達も同行していて、思いのほか盛り上がる。こういう機会でもないとなかなか他の会社の人間と飲むこともない。あれやこれやいろいろと興味深い話が聞けたのはいいのだけど、話につられてビールだワインだ日本酒だバーボンだと調子に乗って飲んだおかげで相当量のアルコール摂取になってしまった。結局、閉店間際の夜半過ぎまで飲み倒し、ホテルに帰ったころには完全に酩酊状態であった。

  明けて今朝。なんとか予定時間に起床できたものの、案の定二日酔いである。あれだけ飲めばこうなるのも当たり前だが、後悔しても後の祭り。少しでもアルコールを抜くため風呂に入り(ビジネスホテルなのに大風呂がある)、水をがぶ飲みしてみる。が、もちろんそんなことで簡単に酒が抜けるわけはない。ふらつく足取りで準備をし、わずかに食欲があったので何か腹に入れておこうと吉野屋へ。さすがに二日酔いの朝に牛丼を食べる気力はなく、無難に朝定食をセレクト。みそ汁を流し込んだらだいぶ胃が落ち着いたような気がする。やっぱり日本人にはみそ汁であることよなあ。嗚呼みそ汁最高。みそ汁万歳。かくも偉大なる食品に、私は最大限の賛辞を送りたい。

  幸い今日の測定内容は、一度機械と測定環境をセットしたらあとは測定システムが自動的に測定をやってくれ、しかも一回の測定に数時間かかるものばかり。つまりほとんど待ち時間なのである。これ幸いとイスにぐったり座って半開きの口からエクトプラズムを垂れ流しながら、ひたすら二日酔いの嵐が過ぎ去るのを待つ。

  ということで、ゆっくり休めたおかげでなんとか昼過ぎにはかなり回復したが、久々に辛い一日であった。しかしまさか出張に来て二日酔いになるとは。何やってんだか私は。


09月18日(水)
  出張四日目。大きな山はほぼ越えたというものの、依然予断は許さない。油断、慢心は災いを呼ぶ。とは言っても私にはただ無事に終わるよう見守るしかないのだが。

  どうもこのままのペースで行くと、予定していた金曜日中には全て終わりそうになく、土曜日あたりまでかかりそうな気配である。もっとも無事に測定が終わってくれさえすれば、別に出張が一日延びることなどどうでもいいのだが、いいかげんホテル暮らしに飽きたよ。


09月17日(火)
  出張三日目。今回の出張で、実は今日の測定内容が一番の山だったのだが、どうにかこうにか無事にクリア。ああよかった。たとえ首の皮一枚でも、繋がってさえいれば御の字である。

  ところで今回の出張では、当初いつもの丹沢湖近くの温泉宿に泊まるつもりだったのだが、しかし世の中三連休のまっただ中。当然とっくに予約一杯で取ることができなかったのだった。せっかくまた会社の金で温泉に入れると思ったのにちきしょー。と、やり場のない怒りをキーを打つ指に込め、ネット上でいろいろ探した結果、御殿場市内にある某ホテルを見つけ、現在そこに宿泊中というわけである。

  温泉の期待がはずれて、ほとんどやっつけで探したようなところだったからで、こうなりゃもうなんでもいいやとりあえず寝られればそれで十分、とほとんど何も期待していなかった当ホテルだが、そこはさすが今時のビジネスホテルである。各室に構内 LAN のコネクタが引かれていて、ノート PC と LAN カードさえあればすぐさまネットに接続することができるのだった。

  回線は OCN 経由のフレッツ ADSL のようで、アクセススピードはだいたい 2Mbps とそこそこ快適。ADSL だからもちろん常時接続、そして使用料金は無料の使いたい放題である。ほとんど会社や家にいるのと変わらないネット環境だ。部屋の電話線を引き抜いてモデムに接続し、電話料金を気にしながらちまちまダイヤルアップして喜んでいた一昔前が嘘のようだ。このホテルが最近出来たばかりで、新しい設備を最初から用意可能だったということもあるのだけど、それにしてもいい時代になったものだと思う。

  ということで、次回御殿場出張時も、たぶんここに泊まることになるだろう。なるだろうとは思うのだが、しかしいつもの温泉宿も捨てがたい。あちらはネット環境は貧弱だが、なんといっても温泉である。露天もある。かたやこちらは温泉ではないものの、快適極楽なネット接続環境。温泉か、はたまたネットか。ううむ、どちらを取るか。大変悩ましい。


09月16日(月)
  出張二日目。今日から本格的な実務に入る。冷たい雨がしとしとと降り続く山中で、日がな一日測定に明け暮れる。心配していた某規格を首の皮一枚でなんとかクリア。雨と、それをもたらす低層の雲によって、まるで水墨画の中に入り込んだようなモノトーンの世界で、とりあえずはほっと一息。まだ見捨てられてはいないということか。しかし先はまだ長い。


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