みくだり日記    2002年11月前半
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11月15日(金)
  晴れ。今日も寒い。

  休暇から通常勤務に復帰して一週間が過ぎた。仕事を完全に忘れて長い間過ごすと、当然ながらそれにまつわる様々な事柄をきれいさっぱり忘れている。脳内の長期記憶野から情報を引き出すための神経回路の接続が弱くなっているわけだが、そうした呆けまくり頭も、この一週間のリハビリでようやくシナプス発火が戻ってきたようだ。それでもまだ体感的な復活具合は三割程度というところか。やはりもう一週間ぐらいはリハビリが必要だろう。もともと先行逃げ切りというより大器晩成タイプの私である。ここはひとつ、寛大な心で見守っていてほしい。誰に言ってるんだか。

  なんだかこんなことをやってる間に正月休みになりそうな気もする。


11月13日(水)
  朝晩の冷え込みがぐっと増してきた晩秋の昨今。そうした温度変化のせいなのかどうかわからないが、伝え聞くところによるとあちこちで風邪が流行っているらしい。寝不足・摂取栄養素の偏りなど不摂生な生活を送る私も、こういう季節の変わり目には気をつけなければいかん。特に長い旅行から帰ってきたばかりである。知らないうちにたまった疲れが、今になってどっと出てくるともかぎらない。

  これまでの経験上、私はほぼ正確に二年おきに大風邪をひくことがわかっている。これは流行性感冒を引き起こすインフルエンザウイルスの遺伝子変異の周期と、それに対抗する私の体内免疫システムの防御力との力学的な相関がこの二年というサイクルを生み出すと思われるのだが(このあたりの考察は信用しないように)、やっかいなことに今シーズンはその二年ぶりの当たり年にあたるのだった。確か六年前は現在の住居に引っ越してきた直後だった時で、摂氏四十度近い高体温が一週間ばかり続き、ようやく動けるようになってから行った病院で巨大な点滴を二本も打ち込まれた記憶がある。四年前、さらには二年前にも同様に数日間高熱にうなされ、正に死ぬかと思うほどのえらい目にあった。

  ううむ、そうだ今年は危険だったのだ。そうとわかれば手洗い、うがいを頻繁に行い、慢性睡眠不足もなんとか改めよう。なんと言っても予防に勝る薬はない。ミカンでもたんまり食って、今のうちからビタミン C をオーバードープしておこうか。皆さんもご自愛ください。


11月11日(月)
  二週間ぶりに本日から出社。とりあえず自分の席がまだあって良かった。

  いつもの長期休みだと、ほぼ昼夜逆転の自堕落な生活を過ごしたりしがちで、休みが終わった直後は「時差呆け」状態でろくに仕事になぞならなかったりする。だが今回の休み期間中はその日々をほとんどを旅行に費やしたのだが、普段と違って早寝早起きの実に規則正しい生活を過ごしたわけである。さすれば今日はいきなり全開モード、バリバリ仕事もこなしていく私であった。

  そんな都合のいい話があるわけがなく、やっぱりいつもの休み明け同様、体はだるくて重いのである。惚けた頭はさっぱり回らず、休み前に懸案だった事項もすっかり忘れている。まるで若年性アルツハイマー症である。仕方なし。まずは配布物で埋まった机をかき分けて、PC のキーボードを探し出すところから始める。二週間起動しなかった割には HDD もクラッシュしておらず、ちゃんと動いた。そうしてとりあえずはたまりまくったメールをつらつら読んだりいくつか返事を書いたり、積み上がった書類に目を通したり(頭には入っていないが)なんてことをやっていたら、一日のほとんどが終わってしまった。

  まあ何事もいきなりは体に悪いのである。今週は社会復帰のためのリハビリ期間と勝手に定め、徐々に体と頭をならしていきましょう。いいのかこんなことで。会社のみなさん、ごめんなさい。


11月07日(木)
  というわけで帰ってまいりました。オーストラリアではレンタカーで正味八日間、全 2,200km を走ったわけだけど、とりあえず事故もなく無事に帰ってこられただけでも御の字ですか。

  それにしても初夏のオーストラリアから日本に帰ってきたら、いきなり寒いのには驚いた。むこうでは昼間なら半袖の T シャツいっちょでも楽勝だったのに、こちらではコートでもないとやってられない寒さ。確かオーストラリアへ出発した十日前はまだ初秋という陽気で、長袖のシャツを羽織れば過ごせた気がするのだが、旅行をしている間に一気に季節が進んだのだろうか。すっかり冬の情景である。しかも近所の郵便局の前を通ったら、早くも年賀状を売り出していたりして。わずか十日あまりで季節感が滅茶苦茶に破壊されている私である。

  旅行から帰ってきたが、実は今週いっぱい休みを取ってある。別に今日から会社に行ってもよかったのだけど、なんとなく切りが悪いので思い切って二週間まるまる休みにしてみた。そういえばこんなに長い間休むのも、新婚旅行で二週間休んだ以外は会社に入って以来そうそうない。さすがにこれだけ長いとちょっと気が引けるけれど、特に今年はたくさん働いたのだし、まあたまにはこういうのもいいだろう。と、自己弁解。

  出社は来週の月曜日から。果たしてちゃんと社会復帰できるのだろうか。ちょっと心配。


11月05日(火)
  オーストラリア旅行のついに最終日。港町フリーマントルから、パース近郊のスワンバレーでワイナリー巡りをしたのち、再びパースに帰ってきた。出発は夜なのでパース市内をぶらぶら観光してみた。

スワンバレーのワイナリー 金が出たぜ!と驚くおっさん達
パース近郊のスワンバレーにも大小たくさんのワイナリーが
ある。ここは適当に寄った、とあるワイナリー。試飲してみた
らシラーズの赤ワインが美味しかったので買ってみた。しか
しこんな大都市のすぐ近く(車で三十分ぐらい)にワイナリー
があるなんて、パースに住んでいる人がうらやましいかぎ
りだ。
パースにはオーストラリア最古の造幣局があって、今も稼
働している。これはその入り口にあった「金が出たぜ!」と
驚くおっさん達の銅像。ゴールドラッシュに湧いた当時を偲
ばせる図柄である。

カンガルー親子像 インプレッサ
パース市内にあったカンガルーの像。かなり巨大でリアル。
いかにもオーストラリアという感じだが、しかしこうもカンガル
ーばかりだといささか食傷気味か。まあコアラやウォンバッ
トで像を作ったって躍動感がないから仕方ないか。
西オーストラリアで走っている車はほとんどが日本車。この
スバルのインプレッサや、三菱のランサーが多い。その他
では韓国のヒュンダイが多いのが意外。

キングスパーク パース市内一望
パース市北部の高台にあるキングスパークは、緑豊かで
広大な公園で、パース市民の憩いの場所である。公園の
一角からはパース市内が一望でき、その眺めは大変素晴
らしい。
こんな感じで見えるわけだ。夜景もよかろうと思うが、時間
がなかったのでそれは見られずじまいだった。次回は是非
見てみたいものだ。

噴水 鴨の親子
噴水もある。時折、何の前触れもなく激しく水が吹き上がっ
て結構驚く。
噴水には鴨の親子が生息している。平和っぽくて良い。

ワイルドフラワー(名前失念) カンガルー・ポー
公園内にはたくさんのワイルドフラワーが咲き乱れている。
ちょうど今時分は開花の季節らしく、色とりどりの花があち
こちに咲いていた。これはその一つだが、なにやら形がグロ
テスク。ちょっとゲジゲジっぽい。
こちらはおなじみ「カンガルー・ポー」。他の場所で見たもの
よりオレンジがかっている。

ハエ 魚介類のパスタ
オーストラリアはとにかくハエが多い。ちょっと油断している
と、このように背中にたくさんのハエが群がることになる。別
に私が特別臭うわけではない。
最後の夕食はパース市内のスパニッシュ系レストランにして
みた。港が近いこともあってか、魚介類は新鮮で美味しい。
パスタは若干茹で過ぎだったが。

  それではパースよ、また来る日まで。


11月04日(月)
  昨日は Perth から約 200km 北上したところにある、奇岩ピナクルズへのツアーに参加。今日は Perth を離れ、港町 Fremantle(フリーマントル)に滞在している。

  またまた二日分まとめて絵日記風に。

白い世界 サンドボード
ピナクルズへ向かう途中で立ち寄った砂丘。広大な砂浜が
どこまでも続く白一色の世界。
砂丘ではサンドボードを楽しむことが出来る。それにしても
空のあまりに青いことよ。

4WD バス 砂丘の向こうはインド洋
ツアーで乗った 4WD バス。このバスで砂丘を爆走してく
れるのだが、アップダウンがかなりきつくて実にワイルド。
砂丘の向こうに広がるインド洋。

コアラ看板 キャンピングカー
途中休憩で寄ったドライブインにあった記念写真スポット。
あまりにオーストラリアらしいベタな一品である。
こちらの人達はこんなキャンピングカーであちこち旅して
まわるらしい。

ピナクルズ カンガルー岩
ピナクルズの風景。人の背丈の二倍はあろうという巨岩が、
辺り一面からニョキニョキ生えている様はかなり異様。
そのうちの一つ、カンガルー岩。まあ確かに似ていなくも
ないか。

コアラ カンガルー
Perth 郊外にある動物園に行ってみた。コアラのやる気な
さげなところが割と好き。
やたら目つきの悪いカンガルー。「やんのか、ゴルァ!」と
いう声が聞こえてきそうである。

タスマニアデビル ウォンバット
タスマニアデビル。真っ黒の毛並みと鋭い牙が正にデビル
という感じ。
お休み中のウォンバット。というか、こいつらは常にお休み
中なのだけど。

フリーマントル刑務所跡 監獄内部
古い港町 Fremantle(フリーマントル)にあるフリーマントル
刑務所跡。現在は使われていないが、中を見学できる。
ノリ的には網走刑務所というところか。
房はこんな感じ。とにかく狭い。こんなところで何年も暮らし
たら、更正する前に気が狂うと思う。

地元紙の看板 フリーマントルのカモメ
フリーマントルの地元紙の看板。なんだか足が怖いよ。 フリーマントルは港町なのでやはりカモメが多い。このカモメ
たち、慣れているからかほとんど人を恐れることなく、我が
物顔で街のあちこちに出没する。カフェも決して安全地帯
ではない。

フリーマントルの夕暮れ ペリカン
フリーマントルの夕暮れ。夕日はインド洋の向こうに沈んで
いく。
港にはカモメだけじゃなくてペリカンもいる。杭にとまった
まま動かないこの一羽は、まるでオブジェのようだった。

フィッシュ&チップス 巨大フリッタ
港町での飯と言えばやはりこれ、“フィッシュ&チップス”。
しかしフィッシュはともかく、チップスの量が多くて食べきる
のに難儀する。
こちらは白身魚のフリッター。でかい。これでもかというぐら
い、でかい。オーストラリアの飯は、とにかくなんでもでかい
のだ。

  長かった今回の旅行も明日でついに終わる。夜の便に乗って、明後日の朝には日本へ帰る。なんだかこのままずっと旅を続けているようで、日本へ帰る現実感がないな。


11月02日(土)
  昨日と今日は、ついに念願の生 WRC 観戦。世界超一流のラリードライバー達が、神業のようなドライビングテクニックを駆使してコンマ秒単位でしのぎを削る様を、手を伸ばせば触れられそうな目前で(正に砂かぶりだった)見ることができた。今までテレビやビデオでしか見ることができなかったけれど、やはり生は想像以上にもの凄い迫力だった。生きてて良かったとしみじみ思う。

  では二日分まとめて絵日記で。

コリン・マクレー ハリ・ロバンペッラ
Perth のサービスパークから SS へ向けて出走するフォード
のコリン・マクレー。
同じくプジョーのハリ・ロバンペッラ。ちなみにこれは朝の
七時。

観戦ポイントへ ラリーバカのみなさん
ラリー観戦ポイントへは、こうして駐車場から山道を
歩いていく。けっこう登りがきついところもあって、いい
運動になる。
ラリーを見るためにわざわざ南半球の、しかもこんな山の
中にまで世界中から集まってくるラリーファン。ファンという
よりラリーバカか。私もその一人なんですが。

マーカス・グロンホルム コリン・マクレー
すでにシリーズチャンピオンを決めているプジョーのエース、
マーカス・グロンホルム。やはり速さが際だっている。
豪快なドリフトを決めるフォードのコリン・マクレー。この後
サスペンショントラブルにより無念のリタイヤ。

ユハ・カンクネン ヤニ・パーソネン
かつての帝王、ヒュンダイのユハ・カンクネン。いまやもう
すっかりおじさんだが、リアをブイブイ振り回す豪快な走りは
健在。
三菱の若武者、ヤニ・パーソネン。サービスパークでサイン
ゲットに成功した。

カルロス・サインツ ケネス・エリクソン
フォードのマタドール、カルロス・サインツ。なんだかんだ
言ってもやっぱり速いよ、この人。
シュコダのケネス・エリクソン。今回のラリーでは大健闘の
走りだった。

セバスチャン・ローブ トニ・ガルデマイスター
フランスの貴公子、シトロエンのセバスチャン・ローブ。
ターマックだけではなく、グラベルでも十分速い。
シュコダのトニ・ガルデマイスター。最近グラベルイベント
ではすっかり安定してきた。

トミ・マキネン マルコ・マルティン
スバルのエース、トミ・マキネン。後半の猛烈な追い上げで
四位フィニッシュなるも、ラリー後の車検で規定重量違反が
発覚して涙の失格に。
フォードのマルコ・マルティン。パースの某ホテルロビーで
ばったり出くわしました。

デルクール車 シュワルツ車
サービスにて出走を待つ三菱のフランソワ・デルクール車。
やっぱりランエボはかっこいい。
サービス中のヒュンダイのアルミン・シュワルツ車。この後、
残念ながらリタイヤ。

売店 トイレ
サービスにいた三菱チームのキャンギャル。
なかなかかわいい。
こちらはスバルチームのキャンギャル。めちゃめちゃナイス
バディで、観客からも思わず歓声が上がる。

セバスチャン・ローブ フランソワ・デルクール
シトロエンのセバスチャン・ローブ。写真の顔はちょっと怖い
が、ジャニーズ系の色男。この後にこやかにサインに応じて
くれた。さすが貴公子、良い奴だ。
メディアの取材を受けるフランソワ・デルクール。このすぐ後
のSS で大クラッシュし、病院に搬送されたらしい。サイン
も貰ったのに。

売店 トイレ
観戦ポイントは基本的に何もない山の中だが、こうして臨時
の売店が出るので飲食に困ることはない。
移動式の仮設トイレもある。女性も安心。

この先でやってます標識 三菱マニア
車で移動する観客のために道々に標識が出ていて、迷わ
ず観戦ポイントに向かえる。
とある SS で見かけた三菱野郎。ジャケットが良い感じに
ヘタって年季の入りがうかがえる。どこの国にもマニアは
いるのだなあ。

後ろにつくロバンペッラ氏 追い越すロバンペッラ氏
競技区間の移動では、ラリーカーも普通車にまじって一般
道を走る。もちろん交通法規は守りつつ、安全運転を心がけ
なければならない。ラリー初日、一日の競技を終えて
Perth に帰るプジョーのハリ・ロバンペッラと偶然一緒に走る
ことになった。のだが…。
早く帰りたいのか、バンバン追い越しをかけるのだった。
明らかに速度超過である。お巡りさんにいいつけるぞ。

  やはり何事も生に勝るものはない。また来たいものだよ。


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