| 12月31日(火) |
大晦日の晩は、例年通り自宅にてダラダラと過ごす。ホットカーペットの温かみを臀部に感じながら、年越し蕎麦を啜るいつもの年末である。この蕎麦、昨年に引き続き自家製手打ち。初挑戦だった昨年末は、打ちが足りなかったのか若干ぼそぼそ感の強いものになってしまったが、今年はその轍を踏まずに行ってみたい。作るのは昨年同様に蕎麦粉 100% の「十割蕎麦」。ものの本によると、最初はいわゆる「二八蕎麦(小麦粉を二割、蕎麦粉を八割でブレンド)」が作りやすいということだが、あえて難しいもの挑戦することに意義がある。多少失敗してもそこは蕎麦粉。食えないということはないだろう。ボールに新調に計量した蕎麦粉を入れ、さらに沸騰したお湯を適量加え、あとはひたすら手でこねくりまわす。ぼそぼそだった粉の塊が、打っていくにしたがって艶々の蕎麦団子状に変わっていく様は面白い。なんだかこのまま団子にして焼いて食ってもうまそうな気がするが、いやこれは蕎麦だ蕎麦なのだよと独りごちて、さらにひたすら打つ。昨年はここの一手間が足りなかったのだ。美味しい蕎麦を食するために、心を無にして打つべし打つべし。
表面にモチモチ感が出てきたら、今度はめん棒で圧延作業。ちょっと前に同様にうどんを打つためにホームセンターで買った麺打ち台(ただの木板とも言う)が大活躍である。去年はまな板の上で延ばそうとして、あまりの狭さにどうにもならなかったのだが、さすがにテーブルの半分も面積がある板の上だと、それなりに蕎麦麺がひろがっていく。適当に延びきったところで麺を折り畳み、あとは包丁でザクザク切っていく。本当はここで蕎麦切り包丁がほしいところ。まあそれは来年の課題ですか。
切りそろえた麺を沸騰したお湯に通して軽くゆでれば出来上がり。昆布だしの汁をざざっとかけて、さっそく頂く。蕎麦粉十割だからかコシが強烈で、喉越しというより噛みごたえ十分という感じ。今年は打ちは十分だったものの、少し水量が足りなかったからか、期せずしてぼそぼそっぽくなってしまった。ううむ、蕎麦づくりは難しいですなあ。まあ、これもまた味かな。
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ということで今年一年、みくだり日記をお読みいただきありがとうございました。すっかり更新頻度の落ちつつある本ページ、はたしていつまで続くのか、本人ですら予想もつきませんが、来年も細々淡々と書き続けていきますので、どうぞよろしくお願いします。それではみなさま、よいお年をお迎えください。
| 12月29日(日) |
正月に甥っ子姪っ子達にプレゼントするおもちゃ買うためと、その他諸々の所用のため新宿へ。そういえば新宿に来るのも久しぶりである。千葉方面に住むようになってこっち、新宿や代々木、渋谷あたりは千葉方面から見て山手線の最遠地帯だから、行こうと思ってもどうしてもおっくうになる。十年以上前は毎日のようにこの街を訪れていたものだが、一度足が遠のくとなかなか機会がないわけである。甥っ子姪っ子のリクエストはゲームボーイ・アドバンスのソフト。「ポケットモンスター・ルビー」と「アオ・ゾーラと仲間たち〜夢の冒険〜」である。ポケモンの方は何となく想像がつくものの、「アオ・ゾーラ」なんたらというのは一体どういうゲームなのか。全然きいたこともないぞ。などと考えてもしょうがないので、まずは西口のヨドバシへ。さすがに人気ソフトだからか、ポケモンはすぐに見つかったものの「アオ・ゾーラ」の方はどこにもない。店員に聞いてみると在庫切れとのことだ。これは困った。クリスマスからお年玉シーズンの折り、この手のゲームソフトの在庫は今が底なのだろうか。いや、もしかしたらこれってかなりマイナーなソフトなのでは。
微かな不安が頭をよぎりつつ、今度は小田急ハルクを占拠したビック・カメラに行ってみる。確かハルクにビック・カメラが入ったのは今年の春頃だったか。よもやこのビルをブチ抜きで家電量販店が入ることになろうとは、昔のコジャレた小田急デパート然としたハルクを知るものとしては驚いたものだ。これも不況の影響だろうか。
洋服店や家具店が並んでちょっとハイソな匂いのしていたフロアからすっかり様変わりし、今や家電店特有の雑然さが板に付いた感のある店内を抜けてゲームソフト売り場へ。ヨドバシよりは幾分人出が少ないような気がするが、それでも年末の賑わいを見せる店内はそれなりに混んでいる。人混みをかき分け、ゲームボーイ・アドバンスのコーナーで探してみるが、「アオ・ゾーラ」はない。ううむ、やっぱりマイナーものなのか。少し落胆しつつ、しかしせっかく来たのだしダメもとで店員に聞いてみると、店の奥から在庫品を持ってきてくれた。素晴らしい。「他店より多くの品揃え」の看板は伊達ではなかったのだなビック・カメラ。でもやっぱりハルクには似合わないぞビック・カメラ。
とりあえずはこれでノルマ分は終了だ。あとは何を買うかな。
| 12月27日(金) |
本日は仕事納め。一年なんて早いもんですなあ。ということで今日で今年の業務は全て終了するわけだが、なぜか毎年この最終日(ついでに年始の仕事始めもそうだ)はフレックス勤務が解除になるのだった。こういう日ぐらい残業なぞせずとっとと帰れという計らいか、はたまた かどうかは知らないが、ともかく解除なのである。ということはどういうことだ。朝は九時に出社だ。十時出勤が完全に生活サイクルとして染みついている体に、一時間の早起きなど到底望むべくもない。こりゃ最終日なのに午前半休確実か、と思いきや、なぜかきっちり起床して九時出社達成である。すごいぞ俺。よくやった私。たかが九時出社、されど九時出社。
出社後、午前中は軽く仕事をこなしたあとは、午後からお掃除モードに突入である。まずは自分のデスク周りや引き出しの中の不要書類の抹殺から開始する。例年通りいくつかヤバイ系の書類も出てきたが、一切見なかったことにしてゴミ箱に直行。そういえば毎年、年末にこうして不要(かどうかはともかく)書類を捨てているが、あとで困ったことは一度もない。ないと思う。ないような気がする。これでいいのか。これでいいのだ。
デスク周りの掃除が終了したら、お次は PC 周辺と中身の整理。知らないうちに HDD 内にもけっこう不要なファイルがあった。temp ディレクトリに一時的に置いておいたドキュメントのなれの果てや、どこからかダウンロードした実行ファイル、作りかけで放っておいた各種スクリプトやプログラムファイルなどをどんどん捨てまくったのちに、重要なファイルを CD-R に焼いてバックアップ。最後に scandisk と deflag をかけて終了。ああさっぱりした。
ということで、明日から新年五日まで年末年始休暇に突入だ。たまった本でも読んでできるだけのんびりしたいところだが、新年が明ければいつも通り怒濤の年始回りが待っている。せめて年末ぐらいはゆっくり過ごしたい。ああ、その前に年賀状か。
| 12月25日(水) |
本日どんよりした曇り。寒い。関東地方の冬の空といえば、スカッと晴れた青い空が毎日続くというのが普通なのだが、今年はなんとなく今日のような曇り空が多いような気がする。寒いのは寒いのだけど。そんな寒いときには風呂にかぎるのだった。いつの間にか冬至が過ぎてしまって、微妙な季節外れ感しないでもないが、今日は柚湯である。柚の香りが立ち上る湯に浸かっているだけで、体だけじゃなくて頭の中まで浄化されるような気になるから不思議だ。
この柚湯、もともとは大陰暦での冬至(11 月の下弦の日:11 月 23 日)に湯を沸かして沐浴をしたのが始まりだそうで、江戸時代の「薬湯」ブームにのって定着したそうな。柚湯に入れば風邪を引かないといわれているが、かぼちゃの色素カロチンは体内でビタミン A の働きをするし、柚など柑橘類の皮に含まれている芳香油の作用は肌荒れをスベスベにし湯ざめを防ぎ、冬の美容と健康にかなった生活の知恵であった。こういうことを昔の人は経験的に知っていたわけだ。
一月の「松葉湯」、三月の「よもぎ湯」、五月「菖蒲湯」、八月「桃の葉湯」など、季節の薬草を風呂に入れ、季節の情緒を楽しみながら身近な薬草の薬効を得るという「薬湯」は日本の優れた文化である。先人は四季のうつろいを味わいながら、体に良い薬湯に入るという、現代の我々にない贅沢な暮らしをしていたのだ。見習いたいもんですなあ。
| 12月23日(月) |
土曜日は新横浜で古い友人達と飲み。その後は家で毎年恒例クリスマスパーティー。なんだか飲んでばっかりですが。で、土曜日。いつも通り新横浜駅構内の某所にて待ち合わせたわけだが、JR の駅に降り立ってみると何やらもの凄い人出である。横浜線と市営地下鉄とから吐き出された人混みで、新幹線が停泊する割に異様に狭い駅構内は、正に芋洗いの様相を呈している。これは一体何事か。確かすでにサッカーのシーズンは終了したはずで、横浜国際競技場方面への目的客ではない。さすればこれは、新横浜のもう一つの大量集客施設へ向かう人の群か。なんでも今日は横浜アリーナで Mr.Children のコンサートがあるらしい。そうだったのか。
横浜アリーナでコンサートがある場合、道行く人の人相をざっと見渡すと、その日の主演者が誰なのかだいたい察しがつくことがある。わかりやすいところでは、通行人の九割方が首にタオルを巻いていてギョッとしたら、その日は矢沢永吉のライヴだったり、なにやら妙にむさ苦しい野郎どもと原色系の派手な服を着た若いねえちゃんが多いなと思うとモーニング娘。のコンサートだったりするという案配だ。しかし今日はなんとなく大人し目の、普通の感じの人ばかり。まあそうだろうなあ。Mr.Children のファン層を如実に物語る新横浜駅の風景である。
ということでアルコールにまみれた週末が終了し、気がつくと今年も残りわずか一週間であった。どうしよう。なにがだ。
| 12月20日(金) |
昨日は東京ディズニーランドに行って来た。平日とはいえクリスマス間近のハイシーズンなので相当混雑するものと思っていたが、意外にもそれほどではなかった。聞くところによると前日の水曜日はかなりな人手だったらしい。何か曜日による差があるのだろうか。ただ単に雨が降りそうだったから皆さん控えただけか(実際、小降りながらちょっと雨に見舞われた)。ということで、以下に絵日記風に。
昼間に行われた「ディズニー・ジョリー・ホリデー・パレード」
に出演していたおねえさん。ディズニーのパレードに出る踊
り子さんは比較的肉感的なタイプが多いような気がするの
だが、この人は割と華奢系。営業スマイルの隙間から覗く
白い歯がやけに眩しい。同パレードの別風景。これは確か「美女と野獣」の一幕だっ
たと思う。このケーキ型の衣装にもそそられるものがないで
はないが、個人的にはクリームとイチゴのかぶり物が気に
入っている。
城の前の広場にて踊り狂う二匹のリスと富士額のネズミ。
蹴り上げた後ろ足が大変プリティである。ちなみにさすがに
モロ出しはヤバそうなので目線を入れてみたが、なんだか
かえって怪しくなってしまった。まるで宝塚のようなラインダンスを決めるおねえさん方。この
クソ寒いのに薄着でご苦労なことだが、最前で陣取るおじ
さん達の視線を釘付けという趣だ。
サンタクロースの装束を着込んだ犬。この犬、キャラクタの
中ではかなり上背のある方で、間近で見ると相当な威圧感
がある。こういうサンタが本当に家にやってきたら、子供は
絶対怖がると思う。ついでにお父さんは警察に通報だ。このショーをご覧になった方はご存じだと思うが、つまるとこ
ろ、いかにこのネズミのカップルがラヴラヴであるかを満天
下に知らしめるためだけのものである。いかにもクリスマス
という感じで至極単純明快ではあるが、しかし他人のプライ
バシーを覗き見してしまったような気恥ずかしさがそこはか
と漂うのも事実。でもまあ、いいか。ネズミだし。
クリスマスシーズン名物、ワールドバザールのど真ん中に
鎮座まします巨大クリスマスツリー。ただでさえ人出の多い
おり、往来の真ん中にこんなドでかいものを据え付けやがっ
て邪魔なんだよばかやろう。と、ほんの一握りの人は思って
いるはずだ。どんより曇り空に浮かび上がる城。こうして冬空に怪しくライ
トアップされると、お姫様の住まう夢とファンタジーの舞台と
いうより、どちらかというと吸血鬼が住んでいる方が似合う
気がしてならない。
| 12月16日(月) |
今日は都内某所へ外出。普段は車通勤なので今ひとつ季節感がわからず、とりあえずスーツ(たまには私も着るのだ)の上にコートを羽織っていったのだけど、今日はかなり暖かく、暖房の効いた電車の中では少し汗ばむほど。この陽気ならコートは必要なかった。なんでも本日の都内は十一月中旬から下旬の気温とのことで、まあ大体季節相応の気温ではあるのだが、雪が降ったりなんだりした先週があまりに寒かったから、相対的にも暖かく感じるのかもしれない。----------
「水霊 ミズチ」(田中啓文:角川ホラー文庫)読了。
日本神話にバイオホラーという、流行りの素材を組み合わせたホラー小説。長い物語だけれど読み始めたらやめられず一気に読まされてしまった。ただストーリーや構成はいいのだけれど、その一方で魅力のあるキャラクターがひとりも登場しないのがちょっと気にかかる。主人公はロリコンで嘘つきだしその恋人は異常に嫉妬深いし、肝心のヒロインもあまりかわいく描かれてるとはいいがたい(いくつか“萌え”の描写もあるにはあるが)。村長とか考古学者とか脇役に至ってはあまりに紋切り型。キャラをこれほどイヤな奴揃いにすることは全然なかったと思うのだけど。それにファックスの暗号とか、読者がすぐぴんと来るようなことを、主人公がいつまでも気づかないってのもどうかと思う。いくらなんでも読者の知性を低く見積もりすぎているのではないか。とまあ、文句をあげつらえばいくつか出てくるとはいえ、主人公たちを次から次へと襲うノンストップのエピソードや、本話の骨格となっている日本神話の豊富な蘊蓄はそれだけでも楽しめるし、なによりあまりといえばあまりに意外な奇病の正体には呆然とするほかはない。この真相を読むためだけでも、この本を読む価値は充分にある。エンタテインメントとしては文句なく楽しめる作品である。