みくだり日記    2003年03月後半
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03月31日(月)
  私を雇用する会社も、昨今の製造業のご多分に漏れず中国に生産工場がある。今のところ稼働率はそれほど高くはないが、世界的デフレ傾向にともなう価格競争の折り、生き残るためにはまず製品の工場原価低減が必須となれば、稼働率向上は必然といえよう。日本で作っても中国で作っても材料費自体、「直接原価」はそれほど劇的には変わらないが、なにせ中国は人件費がべらぼうに安い。製品の工場原価に占める、いわゆる「間接原価」の部分が大幅に安くなるため、トータルでは工場から出荷される時の値段がぐっと安くなるという案配だ。なんだか日経ビジネスみたいですが。

  で、今私が携わっている機械も、中国生産を目指して作業を進めているのだった。部品調達から製品出荷まで、いわゆるところの「アウト・アウト」というやつだ。だがなにせそこは中国。部品の調達から生産方法、商習慣に至るまで、日本と違ってわからないことだらけである。そこでまずは初っぱなとして来月四月の中頃に中国に渡って、諸々の調査やら打ち合わせやらを行う予定だった。

  ところが謎の肺炎、重症急性呼吸器症候群(SARS)だ。感染が急拡大している香港では、感染者の多いマンションを丸ごと隔離するなどとんでもないことになりつつある。当初は否定されていた空気感染も、局所的に感染者が集中するとなればその可能性は捨てきれないということで、半ばパニック状態に陥っているようだ。香港だけでなく中国本土でも SARS の猛威は拡がりつつあり、ローリング・ストーンズの中国公演も中止になってしまった。

  ということで、この状態ではとてもじゃないが中国出張どころではない。テロに巻き込まれるのも嫌だが、異国の地で肺炎なんかで死にたくない。とりあえずは原因と治療法が確立されて騒ぎが収まってからか。仕事も大事だが命はもっと大切である。


03月28日(金)
  あれほど寒かった冬も彼岸とともにあっけなく過ぎさり、すっかり春の風情である。早いもので今年も三月エンド。正月なんてついこの間の出来事だったような気がするのに、来週から早くも四月。一年の四分の一が終わってしまったと思うと、その時の流れの早さに愕然とするわけだが、そんなこととは全然関係なく今週末からいよいよプロ野球公式戦の開幕である。

  ということで、毎年恒例(去年はやってないけど)開幕直前順位予想だ。例によってセ・リーグのみ。

  1.中日
  2.読売
  3.阪神
  4.ヤクルト
  5.横浜
  6.広島

  優勝は中日。川上、朝倉、さらに故障から戻ってきた野口が加わり、先発三本柱は盤石。中継ぎ陣もセットアッパー岩瀬に新加入の大塚、平井、落合とコマ数が揃い、抑えにはギャラードが健在と、間違いなく安定感では日本一の投手陣である。さらに打線も新外国人のアレックスとクルーズがそこそこ打ちそうなので、福留、立浪、井端らと絡めた攻撃力は去年よりもかなり向上した。ただ問題は、一年間を通じて戦うには控え戦力が今ひとつ手薄なことか。三本柱も誰か一人が怪我でリタイアしようものならいきなり総崩れ、内野陣の控えも層が薄く立浪や井端が故障したら途端に大幅戦力ダウンは否めない。いかに故障者を出さないかが優勝への道だろう。

  二位は読売。単純に戦力分析で考えたら圧倒的な読売優位ではある。年齢的にも脂の乗った生え抜きのレギュラー陣がしっかりしている上に、控えも他球団なら十分主力というメンバーが勢揃い。ゴジラ松井が抜けた穴は確かに痛いが、ヤクルトからペタジーニを獲得し、それほど打力的には大きなマイナスではないはず。ただ、ペタジーニのあまりにショボい守備力、隔年で好不調を繰り返す上原問題(今年は不調の年)、意外とプレッシャーに弱そうな「四番高橋」など、いくつか不安材料はある。まあ絶対的戦力で言えばほぼ優勝は間違いないとは思うが。趣味で二位に。趣味か。

  三位は阪神。まるで某金満球団のような FA 補強で戦力は大幅アップ。鉄拳監督の今年に賭ける並々ならぬ熱意を感じはするが、しかしその補強でやって来た伊良部、金本が果たして一年間故障なくまともに働けるのか疑問。ただしうまく開幕ダッシュに成功すれば、その勢いに乗ってもしかしたらもしかするかも、という気もちょっとする。そういえば開幕戦で当時ヘロヘロだった阪神と当たったことで、1998 年の横浜優勝の原動力となったことがあった。そして今年は当時の阪神以上にヘッポコな横浜と開幕で当たるのが、当の阪神である。これも因縁ですか。

  四位はヤクルト。ペタジーニが水道橋方面に去り、古田の故障、さらに抑えの切り札高津の不調と、投打ともにマイナス材料ばかり。しかしこの球団は過去、主力選手の移籍や故障などで戦力ダウンした年は何故か好成績を収めるという不思議なジンクスがある。それでもペタジーニが抜けた穴はあまりに大きく、投手陣がなんとかそれなりに頑張ったとしても、移籍組の鈴木健に期待するような打力では、やはりこのあたりの位置がせいぜいだろうか。

  五位は横浜。山下新監督のもと、かつての「マシンガン打線」復活(「大チャンス打線」だそうで)をもくろむが、相変わらずの戦力の薄さは如何ともしがたく、大チャンス打線も「大残塁打線」になる可能性が大きい。さすがに衰えが見えてきた石井琢郎、鈴木尚典に代わり、古木や七野、金城といった若手、あるいは新外国人のウッズが活躍すればよもや、かもしれないが、正直言って期待薄。絶対的な得点力がないため、元々貧弱な先発・中継ぎ陣が力つき、ゲーム中盤で大炎上、というここ数年おなじみの展開が今年も再現されよう。まあ二、三年後に期待したい。

  最下位は広島。打撃、投手、守備と、とにかく全方面に渡って悲惨すぎる戦力。特に金本はともかく、ディアスまでいなくなった打撃陣は痛い。栗原や朝山、永川といった若手が実戦経験を積んで成長すれば楽しみだが、あと数年は現状に甘んじるしかないかも。いまだに緒方、佐々岡、前田あたりのベテラン勢を当てにするしかない選手層の薄さは、貧乏球団が故の悲哀すら漂っている。やはり世の中、金ですか。

  とまあ、本来なら昨日更新するつもりが、諸般の都合により開幕日になってしまい、なんとなく間抜けな感じがしないでもないが、以上が今年のペナントレースの予想である。さて、どうなることやら。


03月24日(月)
  ということで、先週末に購入したホームベーカリーでさっそくパンを作ってみたわけである。本当にこんな魔法瓶みたいな簡単そうな機械に材料を入れただけでパンがまともに出来るのか、正直言ってちょっと不安だったが、出来上がったのがこれだ。

できたてパン その一 できたてパン その二

  どうです。ちょっと形は悪いけれど、これはもう立派な食パンである。手で割ってみると外はカリカリに焼き上がり、中身は適度に空気を含んだふっくらとした仕上がりで、街のパン屋で買ってきたような出来具合。見た目同様に味も申し分なく、噛むほどに程良い甘みが口いっぱいに広がり、お世辞や誇張抜きに大変美味い。いやあ、ここまで上手く出来るとは思わなかった。気分は「焼きたて!!ジャぱん」って感じですか。機械まかせで人間様は何もやってませんが。

  説明書によると、小麦粉の種類や他の材料を調整することで、いろいろな種類のパンを焼くことが出来るらしい。普通の食パンはもちろん、小麦粉を全粒粉にした全粒粉パンやフランスパン、クロワッサン、天然酵母パンなんてのも可能だとのこと。当分ハマりそうである。


03月23日(日)
  送別会兼の飲み会があったり秋葉原に行ったり実家巡りをしたこの週末だったわけだが、面倒なのでばっさり省略。以上。

  ではあんまりなので、今週の成果物を報告。連休初日の金曜日に、秋葉原に会社用 PC のパーツを買いに行ったついでに、以前からの念願だったホームベーカリーを購入した。いろいろ悩んだあげく、機能と価格、それとコンパクト性を天秤にかけて、結局買ったのは象印の BB-HS10。ちなみに価格は、以前会社で使う CLIE PEG-NZ90 を買ったときにもらった割引券四千円分と、たまったポイントをフルに使い、LAOX にて約一万円で購入。なんだかもの凄く得した気分である。

  ということで、実家巡りから帰宅したのは日曜日の深夜だが、明日のお弁当にできたてホヤホヤの自家製パンを持っていくべく、さっそくパン作りに挑戦だ。とりあえずはごくノーマルの食パンから。レシピ通りの材料をポンポンと入れ、蓋を閉めたらスイッチを一押しするだけで、あとは生地こねから発酵、焼き行程を機械が勝手にやってくれ、約三時間半後にはパンが焼き上がっているという案配である。本当にこんなに簡単にパンが出来上がるのか若干の不安がないでもないが、明日の朝には答えが出ているはずだ。


03月18日(火)
  四十八時間後、予定調和通りに開戦したのちに、とりあえずは物量にはるかに勝るアメリカがメタクソに空爆をしたとして、そのあと仮に某かの報復テロがあったとしても、まず日本なんて狙いやしないわなあ、と根拠もなしに思う。これが北朝鮮とのドンパチだったら流れ弾が日本海を越えて飛んでくるかも、とはちょっと思うが、なにせイラクは遠い国。こう言っては何だが、やはり所詮は他人事、というのが大半の日本人の認識ではあるまいか。テレビのニュースを眺めつつ、したり顔してアメリカやブッシュの悪口を言ってみて、平和主義者気分を味わっているのが今の平均的日本人像って感じですか。私もそのうちの一人ですが。

  と、一気にきな臭くなった世界情勢とは全く関係なく、今日という日を迎えてまた一つ齢を重ねてしまった私である。ちなみに今年は年男。還暦じゃありませんけど。

  でも還暦なんてもうすぐそこのような気がして、ちょっと恐い。


03月17日(月)
  気がつくと暦は三月の半ば。梅は散り水は温み、そろそろ桜の開花が待ち遠しい早春の風合いである。

  なのになんでこんなに寒いですか。昨日からショボショボと降り続いた雨が気温を下げているとはいえ、この寒さは真冬のそれである。今朝、会社行こうと玄関を出た瞬間、あまりの寒さに驚いた。吐息は限りなく白く、指は瞬間的にかじかむ。一週間のうちでもっともやる気のない、しかも若干二日酔い気味の月曜日の朝に、この寒さはどうか。言うなれば犯罪的である。むしろ嫌がらせである。そうかそうか、そうきたか。こうなったら休んじゃうぞ。ちきしょー、ホントに休むぞばかやろう。

  そんな足取り重い私を、どこかの OL さんは薄いセーター一枚を羽織っただけでスタスタ歩いて追い抜いていくのだった。あんた寒くないのか。もしかしたら世間一般の認識では今日は別段寒くはないのか。俺がただ寒がりなだけなのか。

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  昨日は東京ドームにて THE ROLLING STONES のライブを見た。久々のドームでのライブ体験、というかコンサート自体、行くのが久しぶりか。

  で、ストーンズである。初来日だった十年ほど前ならいざ知らず、今や還暦を迎えつつあるあのおっさん達が、はたしてまともに演奏なんかできるのだろうかと、ライブ前には余計な心配をしていたのだが、そんなことは完全に杞憂だった。さすがに演奏はちょっと荒いし(もともと技量で売るタイプのバンドではないが)そもそもドームなので音響もお世辞にも良いとは言えないが、往年の名曲から新しめのナンバーまでを次々と披露されたら、誰だって完敗である。カッコ良すぎである。

  世界的な不況の昨今、音楽業界もご多分に漏れず、ビッグネームですらも巨額をかけての大がかりな公演は縮小傾向にあるそうだが、巨大なセットと凝りまくったライティングも、さすが大物バンド。この会場を出たら君たちにもそして俺達にもいろいろあるだろうけどさ、とにかく今は理屈抜きで思う存分楽しんでってくれよ。そんな一大ロックンロール・エンターテインメントという感じの、そのサービス精神とプロ魂には恐れ入る。

  それにしても、ミック・ジャガーのあの引き締まった体はどうか。とても間もなく赤いちゃんちゃんこを着る人間の体つきとは思えない。やはり人間、いくつになっても修練あるのみなんですなあ。と、変なところで感心した。

  しかしあのおっさん達はどうしてあんなに格好いいのだろうか。出来うるならば、ああいうおじさんに、私もなりたい。


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