CD Review!

WINGS OF TIME [日本盤オビタタキ]
活況を呈するイタリア・メタル・シーンより、またしても限りなき可能性を秘めた驚異の新星現わる!…その名はDGM。格段の進歩を遂げたニューアルバム堂々完成。
DGM

★★★★


1. Guiding Light
2. I'll Dream Of You
3. Mirrors Of The Night
4. Deep Inside
5. The Other Side
6. Waiting For The Sunrise
7. A Drop Of Shadow
8. Nightmare
9. Silence
10. Fool For Your Loving
 イタリアのネオ・クラシカル系正統派バンドの2nd。日本ではデビュー作。

 前作でも新人らしからぬクオリティの高い楽曲、演奏を提供していたが、本作ではその全てが飛躍的に向上。正に「イタリアのSYMPHONY X」という風のドラマティックな展開に、DREAM THEATER風味のプログレも上手く消化しているし、なによりそれら二つのUSバンドにはない欧州ならではの哀愁成分がたっぷりと含まれているのがなにより嬉しい。ちょっと線が細目で頼りなさげなVo.も安定感が増し、バンド全体の表現力がぐっとしっかりしてきた。

 しかしこのギタリストDiego Realiって凄いぞ。系列的にはYngwie一派のネオ・クラシカルタイプなんだけど、センス、テクニック、安定感ともにピカイチで、凡百の早弾き野郎なんて目じゃないほどの腕前。こういう人間がぽっと出てくるあたり、イタリアの音楽シーンは奥が深い。いやあ、ホントに良いギタリストだ。

 ただ、WHITESNAKEのカバー10.は蛇足だと思います。

1999/09/20


BEWARE THE HEAVENS [日本盤オビタタキ]
SINERGY

★★★★


1. Venomous Vixens
2. The Fourth World
3. Born Unto Fire And Passion
4. The Warrior Princess
5. Beware The Heavens
6. Razor Blade Salvation
7. Swarmed
8. Pulsation
9. Virtual Future
 THERION〜DIMMU BORGIRのKey.兼バックVo.だったkimberly Gossが、IN FLAMESのJesper Stormblad、CHILDREN BODOMのAlexi Laihoらと結成したプロジェクト。集まったメンバーからはデス系バンドかと思いきや、kimberly嬢のソフトな歌声をフィーチャーした正統派ヘヴィ・メタル・アルバムとなっている。

 アルバム全編に渡っていかにも北欧メロディック・デスという劇的なメロディと、透明感のある女性声がガッチリと合体したサウンドで満ちており、哀愁感たっぷりのなかなかの出来。特に楽曲の要所要所にAlexi Laihoのギター・ソロが配されていて、それが一番の聴き所にもなっている。もっとJesper色が全面に出たサウンドになるのかと思っていたが、極めて薄いかったのが意外。

 ただkimberlyの声が今一つ掴み所がなく、朗々と歌い上げる様にあまり個性を感じない。もうちょっとヒネリがあっても良かったのだけど。

1999/09/20


ERACE THE SLATE [日本盤オビタタキ]
レヴ・ビーチ(元WINGER)を迎え偉大なる再出発を果たしたDOKKEN、名作「TOOTH AND NAIL」、「UNDER LOCK AND KEY」時代の高揚感が蘇る快心作ついに完成!!
DOKKEN

★★★


1. Erace The Slate
2. Change The World
3. Maddest Hatter
4. Drown
5. Shattered
6. One
7. Who Believes
8. Voice Of The Soul
9. Upon Your Lips
10. Crazy Mary Goes Round
11. Sign Of The Times
12. Hounter Lullabye
13. In Your Honor
 新ギタリストに元WINGERのReb Beachを据えて再始動開始の狼煙となるか、の一枚。

 グランジというか何というか、どんよりと鬱な雰囲気が支配的だった前作とは打って変り、新生DOKKENとしての本作では、全体的としては「Under Lock And Key」あたりの往年のキャッチーさを取り戻した原点回帰風。Vo.のDon Dokkenは前作とは人が変わったように張りきっており、独特の鼻にかかった甘い歌唱は健在。さらにDOKKENらしいウェットで哀愁たっぷりのメロディ、重厚なコーラスなど、彼らのお家芸的が凝縮されたアルバムに仕上がっている。ただそうしたキャッチーさはともかく、前作で見られたような90年代的グルーヴがあちこちに残っていて、メロディアスさとグルーヴィーな部分の融合が中途半端で肝心の楽曲のクオリティが今一つという気がする。どうせやるならもっとウェットでメロディアスに走っても良かったんじゃないだろう。

 新ギタリストのReb Beachは、バッキングのセンスの良さは素晴らしいが、ソロになると相変わらず線の細い音でペナペナと弾き込み過ぎなのが耳障り。もちろん上手いのは上手いんだけど、いくらなんでももうちょっとトリッキーさを押さえて欲しいし、きっちりとメロディを作って欲しいと思う。

1999/09/20


STAIRWAY TO FAIRYLAND [日本盤オビタタキ]
FREEDOM CALL

★★★★


1. Over The Rainbow
2. Tears Falling
3. Fairyland
4. Shine On
5. We Are One
6. Hymn To The Brave
7. Tears Of Taragon
8. Graceland
9. Holy Night
10. Another Day
 元MOON'DOCのVo.とGAMMA RAYのDr.を中心とするプロジェクトバンドのデビュー作。

 サウンド的には正に GAMMA RAY+BLINDGUARDIAN+ANGRAを絵に描いたような、大仰なシンフォニック・ジャーマン・メタル。流れとしてはGAMMA RAY色とANGRA色が色濃い音像で、緻密なアレンジ(特にバックで鳴っているキーボード)と劇的な曲構成は圧巻だ。もちろん歴戦のミュージシャンが集まっているだけあって演奏レベルも高く、特にスピードナンバーでのリズム隊のタイトさは特筆もの。

 ただしANGRA的色合いを強める役割を一手に引き受けているChris Bayのヴォーカルが少し線が細目で、本家GAMMA RAYと同様に「もうちょっと上手い人だったら」と思わせてしまうのが弱点か。この威厳と迫力に満ちたファンタジックワールドにはペラペラと軽い歌声よりも、やはりもっと重量感のある堂々としたものを求めてしまう。

1999/09/20


BURNING BRIDGE [日本盤オビタタキ]
ARCH ENEMY

★★★★


1. The Immortal
2. Dead Inside
3. Pilgram
4. Silverwing
5. Demonic Science
6. Seed Of Hate
7. Angelclaw
8. Burning Bridge
9. Divv Satanica
10. Hydra
 スウェーデン出身、ブルータル系様式美デスメタル(こう書くとなんだか分からん)の先駆者バンドの3rdアルバム。今回のアルバムからb.にSharlee D'Angeloを迎えている。

ゴリ押しのブルータル・パートと泣きの美旋律パートというARCH ENEMYの魅力の両側面が、前作ではデスメタル然とした攻撃性を全面に押し出したからか、ややもすると唐突な形で配置されていたのだが、この新アルバムでは両者が見事なバランスで融合している。曲そのものはゴリゴリザクザクと疾走するスラッシーかつブルータルでありながらも、絶妙のタイミングで切り込んでくるMichael&Christopherのアモット兄弟のメロディアスなツイン・ギターが、ブルータル部分とメロディック部分を見事に橋渡ししているからだろう。それにしてもこのアモット兄弟のウェットかつ豊潤に紡ぎ出すメロディは、一種神懸かり的とすら言える。特に1.、6.、7.での劇的なツインリードは強烈。

 「デス声」が聞ける人は是非どうぞ。

1999/09/20


EUPHORIA [日本盤オビタタキ]
時代が求めた幸福感(EUROPHIA)。名作『PYROMANIA』、『HYSTERIA』と肩を並べる快作ついに完成!!
DEF LEPPARD

★★★★


1. Demolition Man
2. Promises
3. Back In Your Face
4. Goodbye
5. All Night
6. Paper Sun
7. It's Only Love
8. 21st Century Sha La La La Girl
9. To Be Alive
10. Disintergrate
11. Guilty
12. Day After Day
13. kings Of Oblivion
14. I Am Your Child
 80年代には世界で数千万枚のアルバムを売り上げ、正に時代の寵児だったDEF LEPPARDの3年ぶりの新作。グランジ風でらしからぬラフさが不評だった前作で商業的に大失敗し多くのファンを失望させた彼らだが、本作できっと呼び戻しに成功するだろう。

 「グレイテストヒッツの要素を1枚のアルバムに詰め込んだ」とメンバーが語っている通り、デビュー以来このバンド伝統のキャッチーでノリの良いロックンロールナンバー、「HYSTERIA」以降で学んだ緻密で隙の無いアレンジと音作り、幾重にも響く爽快なボーカルハーモニーと、どこを切ってもDEF LEPPARDというバンドの持つ長所が満載されている素晴らしいアルバムに仕上がっている。しかしそういう「お約束のDEF LEPPARD」でも、単なる過去の焼き直しや自分自身のコピーに陥っていないところがこのバンドの才能なんだろう。個人的にはいかにもLEPS版ロックンロールの8.や、狂おしいほどに切なくメロディの美しい4.のバラッドがお気に入り。

1999/09/20


BUCKCHERRY [日本盤オビタタキ]
LAが今世紀最後に生み出した美しき野獣達−刺青だらけの強烈なルックスに、ラフ&ストレートなギター・サウンドを掲げ、スーパーデンジャラスなR&Rバンド、衝撃のデビュー!!
BUCKCHERRY

★★★★


1. lit Up
2. Crushed
3. Dead Again
4. Check Your Head
5. Dirty Mind
6. For The Movies
7. Lawless And Lulu
8. Related
9. Borderline
10. Get Back
11. Baby
12. Drink The Water
13. Late Nights In Voodoo
 各音楽雑誌に全身刺青だらけのボーカリストの写真が掲載され、KISSのヨーロッパツアーに抜擢されるなどデビュー前から何かと話題の絶えなかったLAのR&Rバンドがついに発表したデビューアルバム。サイケでヒッピーなアルバムジャケットがやたらと美しい。

 バンドの基本的なスタンスはいわゆる単純なロックンロールだが、ボーカリストの声質が強い印象になるのか、音を聞いて想起されるバンドはBLACK CROWESに近い。ただしあれほどレイドバックしているわけでなく、そこにGUNS'N ROSESやBACKYARD BABIESのパンキッシュなテイストが適度に振りまかれているといった具合。楽曲のほうは徹頭徹尾最初から最後までR&Rのオンパレード。特に1.、7.あたりの軽快でノリの良いロックンロールは頭を空っぽにして聞いていられるし、2.、3.、5.などは勢いにまかせたパンキッシュなサウンドで聞いているうちに自然と頭が振れてくる。

 ということで期待通りの音を聞かせてくれた彼らだが、楽曲の歌詞やメンバーの「いかにもロックンローラー」的な風貌から、70年代、80年代のドラッグミュージックの匂いがプンプンする。BLACK CROWESがマリファナでトリップなら、BUCKCHERRYはコカインで躁状態って感じか。いいのかこんな喩。

1999/09/20


LEGACY OF KINGS [日本盤オビタタキ]
HAMMERFALL

★★★★


1. Heeding The Call
2. Legacy Of Kings
3. Let The Hammerfall
4. Dreamland
5. Remember Yesterday
6. At The End Of The Rainbow
7. Back To Back
8. Stronger Than All
9. Warriors Of Faith
10. The Fallen One
 スウェーデン出身の正統派パワーメタルバンドの待望の2nd。去年発売のアルバムだが諸般の事情により最近購入。前作に引き続き今回も同郷の先輩デスメタルバンドIN FLAMESのJesper Strombladが曲作りに参加している。

 前作はデビューアルバムで予算の都合ということもあってか、楽曲のクオリティはともかくとしてサウンドプロダクションが貧弱でちょっと聞く気が萎えてしまうところもあったが、そのアルバムが大成功したからか、今回は音質面がぐっと向上。演奏面も長いライブツアーを経験して安定感が大幅に増し、高品質なパワーメタルアルバムに仕上がっている。

 ただし前作の楽曲で顕著に見られた北欧らしさ(イエスパー節?)というか、楽曲のサビやインスト部分での翳りや哀愁感が幾分減少し、そのかわりにドイツ系ジャーマン臭さが全面に押し出されているあたり、ちょっと没個性気味に陥っているかも。「漢」度たっぷりのコーラスは高揚感たっぷりで気持ちいいけど。

1999/09/20



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